トラブルメーカーメーカー
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を眺めているコイツは『ユキ』…
本名を『真田幸彦』と言い、親が“戦国武将『真田幸村』のファン”だから娘に『幸彦』と名付けた訳ではない。
“戦国武将『真田幸村』のファン”だから息子に『幸彦』と名付けたのだ。
そう…ユキは歴とした男だ!
昔はバッチリ付いていた。
立派なヤリが股間に付いていた…
今はもう無い。
他人の立派なヤリを納める鞘があるだけ…
お恥ずかしい話、俺のヤリを納めた事もあります…
どっかの馬鹿女より遥に…ゲフンゲフン………
え〜と…つまりアレだ。
父さんが言いたいのは“どんな馬鹿な女でもいいから、付き合うのなら女である事を優先しろ”と言いたいのだ。
最近、よく言ってるもん…『早く孫の顔を見たい!』って………
ユキとじゃ、どんなに頑張っても孫の顔を見せられそうに無いからね。
俺も子供好きだけど、どうせなら自分の遺伝子が入った子供が欲しいからね!
自家発電をするよりはって、時以外は…
“可愛いユキちゃん?”と“男と付き合うのは許さん!”と言う永遠に交わらない口論を眺めながら、俺は二日目カレーを黙々食べる。
時折ユキが『あ〜ん?』と言って食べさせてくるので、断ることなく『あ〜ん?』する。
それを見て父さんが怒り出す。
そして母さんが『ユキちゃんは可愛いから良いの!』と言う。
因みに以前も同じ内容で口論をした事がある夫婦…
その時は俺が『母さんの方が可愛いよ』と言って、この場を納めようと試みたのだが、父さんに『馬鹿者!他の女の前で自分の母親を褒めるんじゃない!』と叱られた事がある。
時折レクチャーしてくれる、父さん流口説き術なのだが、甚だ不本意だった。
今回は別角度から責めようと思う。
それは…
「つーか何でユキが知ってるんだよ!?俺が振られたって…」
「あら知らないの?龍太君ツイッターで呟いたのよ。私はそれを見て、リュー君に会いに来たの?」
こ、この馬鹿兄貴…
道理で何時も振られるとタイミング良くユキが現れたワケだ。
「お前…ツイッターで弟が失恋した事を呟くなよな!自分の事を書け馬鹿!」
「しょうがないだろ…俺と違ってお前は面白い事が多いんだから…」
「そうよリュー君…それに竜太君って名前で呟いてんのよ!初めはリュー君が呟いてるんだと思ったんだもん」
俺は呆れて何も言えなくなる…
ただ黙々とカレーを食べる。
そして時々『あ〜ん?』する…
そうすると両親が喧嘩をする。
「ねぇリュー君…この後の予定って決まってるの?」
俺が最後の一口のカレーを食べ終わると、見計らった様にユキが今日の予定を尋ねてきた。
間違いなく今夜俺とヤル気でいる…
今までもそうだった…
振られた翌日の9割はユキとシた。
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