暁 〜小説投稿サイト〜
始まりはこの日から……
トラブルメーカーメーカー
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結果がリビングから聞こえてくる父さんと母さんの笑い声だろう。
言うんじゃ無かった…
でも笑いすぎだと思うなぁ………

父の名前は『蔵原 幸太(こうた)』普通のサラリーマン(課長)だ。
若い頃は浮き名を流したと聞くが、今では母さん一筋のナイスミドル。
女の口説き方は父さんに教わったんだゼ!
俺も息子が生まれたら一緒にナンパに出かけようと思う。

母の名は『蔵原 梨花(りか)』父さんと同じ職場で働く営業主任。
地位は辛うじて父さんが上だが、家では逆転する…と言っても、どちらもラブラブで苛ついて来るけどね。
母さんはマジで美人だ!

両親に面と向かって言った事がある…
『俺…血の繋がりがなかったら、絶対に母さんの事押し倒してるよ。だから頼むよ…俺の前で、下着姿で彷徨かないでくれよ!』と………

今でもそうだが、胸が大きく垂れてない。
笑顔も可愛いし、声もそそるんだよ…
何で母親なんだよ!?


そんな、そそる笑い声の響くリビングへ入ると、8つの瞳が一斉に此方へ集まった。
長方形のテーブルには既に昼食のカレー(多分昨晩の残り物)が5つ並んでいる。
入口から向かって奥側の左に母さん…その右に父さん…手前左に兄貴が母さんと向かい合う様に座り、その右の父さんの前が俺の席だ。

我が家は4人家族なのだが、俺の右前にもう1人ゲストが居る。
「………何でユキが居るんだよ!?」
「え〜…だって〜…リュー君、振られたんでしょ?私のチャンスじゃ〜ん!」
ユキはテヘペロな表情で俺を見詰め、可愛らしく投げキッスをしてくる。

「良かったわねリュウ…早速可愛い恋人が見つかって(笑)」
「ははは、母さんの言う通りだ。幼稚園の頃から思われ続けてるのだから、そろそろその思いに応えてやれよ!(笑)」
母さんと兄貴が笑いながら勝手な事を言いまくる。

俺は辟易としながら席に着くと、2人を軽く睨んでカレーを食す。
この2人は何時もこうなのだ。
冗談で俺とユキを付き合わせようと試みる。

だが、こう言う冗談が通じない父さんは、真面目な顔で叱り出す。
「馬鹿な事を言うんじゃない!…どんな馬鹿女に惚れても構わないが、この子と付き合うなど絶対認めん!」

黒髪をポニーテールにし、胸の谷間を目立たせた服を着、赤いミニスカートからはみ出る白いフトモモ…それとコントラストな黒いニーソックスを穿いたユキと、俺を交互に見ながら父さんは腹を立てる。

「ちょっと…ユキちゃんが可哀想でしょ…馬鹿女以下なんて言っちゃ!」
幼い頃からユキの事が大好きな母さんが、頬を膨らませて父さんを叱咤する。
「いや、違う…馬鹿女以下と言ったのではない!この子は…」

遅くなったが紹介しよう。
俺の隣でカレーを食いながら、俺の両親の夫婦喧嘩
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