トラブルメーカーメーカー
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えて昼飯を食うぞ!」
どうやら相当ボケッとしていたらしい…俺の頭を軽く殴り、着替える様言いつける。
「分かったって…兄貴が見詰め続けるから、恥ずかしくて着替えられなかったんだよ!…それとも兄貴はソッチの趣味があったのか?何時までも童貞で居るのは、それが原因か!?」
「何だ…やっと俺の気持ちに気付いてくれたのか。振られて丁度良い機会だし、手近な俺に乗り換えろよ(笑)」
「ふざけんなバカ!あっちいけ!」
俺は枕を投げ付け兄貴を追い出す。
兄貴の女の趣味は知っている。
タイプの女性が二次元の世界にしか居ないという事を…
男の俺が認めるくらいイケメンなのに勿体ない事だ。
俺はノソノソと着替えながら、学生時代を思い出す。
兄貴とは1学年しか違わなかった俺達は、小・中・高・大学と同じ学校に通ったのだが、事ある毎に比較された。
いや、別に嫌では無かった。
兄貴は本当に優秀な人物だったし、俺と違い品行方正で大人しい性格だったから、周囲の評判も凄く良かった。
だが何が嫌かって言えば、『あの…竜太君。龍太君にコレ(ラブレターorバレンタインチョコ)を渡して?』って頼まれる事だ!(血涙)
狙ってた演劇部の先輩から、バレンタインチョコを兄貴に渡してって言われた時は、本気で兄貴を殺してやろうかと思った程だ。
しかも腹立つ事に、あのバカ彼女からの告白を断りやがった!
チョコを渡して事情を伝えたら、スゲー嫌そうな顔で『えぇ…興味無いし…』って言いやがったんだよ!
だから俺はその日の内に、チョコを先輩に返しに行ったんだ。
そして『ごめんなさい先輩…兄貴には受け取れないって言われた…だから捨てる訳にもいかないし………返します!!』って泣き崩れる先輩に返したのさ!
そこからが俺の時間だった。
泣き崩れる先輩を励ますフリをして口説いたね!
チョコには“龍太君?”って書かれてたけど、俺がその日に食べたもん。
しかも先輩も喰べたもん!!
いや〜…
お兄ちゃん様々ですな!
…あれ?
俺やっぱり兄貴大好きだわ!
軽く着替えを終え自室を出ると、1階のリビングの方から楽しげな笑い声が聞こえてくる。
きっと兄貴のヤツが俺の振られネタを両親に暴露して笑ってるんだろう…
ムカツク…
昨晩、ガッツリ落ち込んで帰ってきた俺の愚痴を聞いてくれたのは兄貴だった。
基本、昼夜の感覚がおかしい引き籠もり野郎には、深夜帯とか関係ない。
夜中の2時に帰宅しようが、ヤツは起きている事がある。
多分、表情からして落ち込んでいたのだろう。
廊下で会うなり『どうした、竜太?悩み事なら聞くぞ!』と優しく声をかけてくれた…
少しでも楽になりたかった俺は、縋る様な気持ちで兄貴に状況を打ち明ける。
その
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