第八話『はぐれ悪魔 純情派』
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遇した。
その光景に被害者女性は一瞬呆けかけたものの、気をもち直して場に乱入、三人も被害者女性の存在に気を取られたおかげで隙ができ、被害者女性がバイサーに御礼を述べて彼女を庇う。
被害者女性の証言で、情状酌量の余地ありとして父さんと曹操が武器を納めてバイサーに保護を提案。最終的に曹操の説得でバイサーはそれを受け入れると、槍は父さんが預かり、曹操が服を貸して我が家に連れて来られた。
バイサーの姿は普通に連れて歩くと目立つ為、道中は父さんが所持している一時的に透明人間になれる薬草〈きえさり草〉を使ってバイサーの姿を見えなくしていた。
因みにバイサーが全裸だったのは、被害者女性に渡した物以外に服を持っていなかったからで、被害者女性が申し訳無さそうにしていたのが印象的だったとの事。服は後で洗って返すらしい。
──以上が曹操から訊いた、事件のだいたいのあらましである。
後、行方不明者≠ナある不埒な野郎共は廃屋を焼いて、中で遊んでいて火事を起こして焼け死んだという処理になったとの事。そんな輩は死んで当然なのでどうでもよい。
「──柔らか〜い♪」
帰って来るなり父さんをとっちめ、中庭に居たバイサーに突撃して体毛に顔を埋めて毛並みを堪能している我が母。
縁側でそれを眺める俺達。
俺の〈神器〉の奥で騎士王≠ェ、もふもふに反応してやがる。鎮まれ、俺の左腕!
この状態で既に30分が経過しており、上半身は腕を組んで背筋を伸ばし、下半身はスフィンクス姿勢で鎮座するバイサーの表情は無≠ナある。
「う〜ん、満足したわバイサーちゃん♪ 黒歌ちゃんも良いけど、この感触は味わえないもんね♪」
もふもふ感を存分に堪能した母さんがバイサーから離れた。
バイサーも、ほっとした表情を浮かべた。
「母さん、お帰りー」
「あっはは♪ ただいま、イッセー。『お父さんが、家に新しく女の子を連れて来た』だなんてメールを送ってくるもんだから、直ぐに帰って来ちゃった」
「だ、だから誤解だと言っただろう……」
縁側で愚痴る父さん。さっきまで母さん乱舞≠ノより満身創痍だったのだが、自身の完全治癒呪文≠ナ回復していた。
〈ベホマ〉──この世界では父さんのみが使える、掌に魔力≠集中させ(その際に魔力が緑色に発光する)て手当て≠行う異世界の回復呪文である。
他にも初歩で小効果の〈ホイミ〉、魔力消費量は大きいが魔力を拡散して範囲内の複数人を同時に完全治癒できる〈ベホマズン〉等がある。
「あなた、ごめんね。お詫びに今夜は〈あぶない水着〉を着てシてあげる♪」
「ぶっ!?」
「息子の前で言う事じゃねえよ」
「着衣プレイだにゃ〜」
「まあ、先輩。頑張れ」
「……私も、こ
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