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遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP005《真紅の花よ、開け》
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欲な壺》を発動! このカードは自分の墓地のモンスター5体を選択して発動するカード。効果処理時に5枚全てが墓地にいれば、それらをデッキに戻して2枚ドローする。俺が選択するのは……この5枚だ!」

 墓地から選択し終わると同時に、フィールドにそれらのカードが映し出された。
 《貪欲な壺》はエクストラデッキを使うシンクロモンスターの誕生で評価が大きく変わったカードの1枚。シンクロモンスターとそれらを召喚するためのトリガーとなるモンスターによって、戻したいカードがシンクロ以前よりも数倍は墓地に貯まりやすくなった。それらを再利用しつつの2枚ドロー……そんなカードを弱いなんて、今も果たして言えるだろうか?

「よりにもよって、その5枚ですか……!」
「うん。チェーンは?」
「そういうことは私のフィールドを見てから言ってください!」

 フィールドは……鯱人(リードアビス)と、あと"竜騎隊"と"狙撃兵"。セットなしの手札なし。

「あれ、墓地からトラップとかはないの?」
「さっきので打ち止めです! というか、そもそもそんなカードありませんから!」
「あ、ないんだ。じゃあ、デッキに戻すよ」

 選んだ5枚のうち《ドラグニティ−ドゥクス》2枚と《レギオン》をメインデッキに差し込み、自分でシャッフル。決闘展装(デュエル・トランサー)の形状はプレイマットに近い。悲しいことに、つまりはオートシャッフル機能なんて付いてない。ま、この方がOCGプレイヤーの自分にはいい。
 ともかくこれで、墓地に残っているモンスターは

《ドラグニティ−ファランクス》
《ドラグニティ−アキュリス》
《レッドアイズ−ダークネスメタルドラゴン》
《スターダスト・ドラゴン》
《聖刻龍王−アトゥムス》

この5枚。ここでもし《死者蘇生》を引けたら、"レダメ"蘇生からの"スターダスト(本物)"持ってきて総攻撃。今度こそフィールドの一掃ができる。

「じゃあ、2枚ドロー!」

 引いたカードがわずかに風を纏っていたような、そんな感覚。俺の引いたその2枚のなかには、明らかに空気を読んでいない魔法カードが存在していた。
 遊戯王が始まったその当時から存在し、もはや遊戯王の"顔"ともいえる通常魔法。原作でも多く使用され、かつてその強力な効果から禁止カードになったこともある。今は遊戯王の象徴としてなのか、制限カードに落ち着いているが。

「……トラゴエディア様?」
『どうした。遺言でも思いついたか?』
「今俺がドローしたカード……これを見てください。こいつをどう思います?」
『……貴様は本当に死ぬ気があるのか?』
「ありま()()、ですね。ドローがこれですから」

 ……まったく。紗姫姉にお別れしたばっかりなのに。


「《死者
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