暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP005《真紅の花よ、開け》
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
しまった手前、サレンダーをするわけにはいかない。それに……


「負け戦だとしても、最後まで戦ってみせる! それが、今の俺に出来る唯一の正義だ!」


 これから入るのは、俺の人生で最期のドローフェイズ―――!

「ラストマイターン、ドロー!」


Turn.8 Player/Ren Kazami
 1st/Sakura Yagami
  LP/8300 HAND/0
 2nd-B/Ren Kazami
  LP/ 400 HAND/1→2


 最後に引いたカードを確認して、俺は―――――


 ― ― ― ― ― ― ― ―


「……なるほどね。それで蓮は死亡フラグを立てつつ私を呼んだ、と……」

 未だ泣き続けているアイシアを抱きしめつつ、私は今何が起きているかを整理……うん、出来ない。深い悲しみに包まれているアイシアを優しく抱きしめることしか、今の私にはできなかった。

「安心しなさい。こういうときに限って、いっつも蓮は一転攻勢やってるから。そうね、今はもうとどめ刺してるころじゃない?」
「そうなの? でも……っ」
「私がどれだけ蓮の姉をやってると思ってるの? この程度、姿を見なくてもわかるわよ」
「……蓮くんの、お姉ちゃん………」

 今の私の言葉を聞いてか、アイシアがようやく泣き止んでくれた。

「……わかった。私、蓮くんを信じる」
「ええ、そうしなさい」

 よかった、なんとか説得できたみたいね……。

「……あれ、アイシアさん?」

 ……っと、ちょうどいいタイミングでゆみなも探索から戻ってきた。

「闇のゲームの位置がわかったわ。今屋上で蓮が迎え撃っているところよ」
「風見君が!?」
「ええ。今アイシアが伝えに来て……ゆみな?」

 待て、何故ゆみなはその決闘展装(デュエル・トランサー)を展開してるの!?

「先輩は先に屋上へ向かってください! 彼女(にせもの)はここで止めます!」
「「偽者!?」」

 ゆみなの言葉に驚きを隠せな……いや、アイシアが一番驚いてるわね。まさか自分が偽者呼ばわりされるとは思わなかったでしょう。

「了解。ゆみな、任せたわ」
「沙耶ちゃんまで!?」
「ごめんアイシア。確かにあんた、客観的に見ればどう考えても偽者らしき行動とってるわ」

 カウンター罠《掌返し》を発動した私の追い討ちに、彼女がまた目に涙を浮かべていた。今度は別の理由でだけど。
 ……数秒の沈黙の末、アイシアの口から辛うじて放たれた言葉は。

「……ああ、言われてみれば!?」

 ……うん、こいつ本物だ。いろんな意味で。
 だが、どのみちゆみなはアイシアを裁くだろう。ここにいてもやることないし、私は空気を読んでこの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ