第七幕その七
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「仕方なくである、魚を釣ってもである」
「そちらにもですか」
「蛆が涌くんですか」
「そうなってもですか」
「食べるしかないんですね」
「そうしたものでも」
「そうだったと聞いているである、だからこの船ではである」
海賊船ではというのです。
「ちゃんと船の中で保存しているである」
「だからビスケットですね」
「そうなんですね」
「そうしたパンじゃなくて」
「蛆が涌くものじゃなくて」
「そうしたものですか」
「そうである、あと塩漬けの肉も食べていたであるが」
見れはソーセージ以外にも塩漬けのお肉もあります、確かに塩辛いですが味は普通に美味しいです。
「とんでもない辛さだったというである」
「そうだったんですね」
「そちらも酷い辛さで」
「それで、ですか」
「食べられないですか」
「それでも食べない位だったんですね」
「それでも食べなくて仕方なくてである」
さらに言うチェーチ船長でした。
「食べていたというである」
「海賊も大変だったんですね」
「というか昔の船乗り自体がそうだったんだ」
船長が恵梨香にお話しました。
「これがね」
「そうだったんですか」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「食べることでも物凄く苦労していたんだ」
「そんなパンやお魚やお肉ばかりで」
「本当に辛いものだったんだよ」
「今の航海とは全く違っていたんですね」
「オズの国のそれともね」
「そうですか」
「それがクック船長みたいな立派な船長さんが出て」
船長は外の世界で世界一周もした偉大な船長であり冒険家でもあった人のお話もしました。
「ザワークラフトや果物を食べるといいとね」
「わかったんですか」
「色々調べてね」
そうしてというのです。
「そうしたものがいいってね」
「わかってそうして」
「それからなんだ」
「外の世界で、ですね」
「航海の時にこうしたものを食べる様になったんだ」
船長はザワークラフトを食べてお酒を飲んで言いました。
「飲むことについてもね」
「そうですか」
「そしてね」
「航海が楽になったんですね」
「食べる分でもね」
実際にというのです。
「そうなったんだ」
「そうでしたか」
「食べもののことはね」
何といってもというのです。
「この世で一番大事なことだね」
「はい、何といっても」
恵梨香もその通りだと頷きます。
「そちらがよくないとですね」
「航海もままならないからね」
「中国ではである」
チェーチ船長は今度は神宝のお国のお話をしました。
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