暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第221話「抗いの光」
[9/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なくなる。
 そのため、結果的に後退してさらに追いつめられる形となった。

「ッ、緋雪!!」

「ッッ!!」

「くっ、気づかれましたか……!」

 優輝が後退した隙を狙ってか、司の下へ向かう神がいた。祈梨だ。
 咄嗟に優輝は理力の剣を飛ばし、緋雪へ呼びかける。
 緋雪はすぐにその意図を理解し、避けられた剣をキャッチして切りかかる。

「結界さえ破ればいい。……凌ぎきれぇっ!!」

 魂からの咆哮が、全員の心を揺さぶる。
 相手が手加減していた?それがどうした。
 そう言わんばかりに、闘志を絞り出し、燃やす。
 
「ふっ!」

「ッ、皆!」

 近接攻撃だけでは緋雪は祈梨を抑えきれない。
 そのため、一瞬の隙を突いて祈梨が砲撃を放つ。

「させない!」

「防げ……ッ!」

「ぉおおおおおおおおおっ!!!」

 全力を以て、各々が防御魔法を重ねる。
 防御が得意ではないものは、攻撃を防御として使い、防ぎにかかる。

「ッ!」

「ぁっ……!」

 だがしかし、防ぎきれない。
 威力は軽減させたが、余波が未だ司の祈りを邪魔する威力だった。

「ぬぅううううっ!!」

「させねぇっ!!」

 咄嗟に、防御力の高いザフィーラと神夜が割込み、司を守る。

「ぐっ……!」

 祈梨だけでなく、他の神々や“天使”達も邪魔しようとする。
 だが、優輝となのは、奏が食らいつき、それをさせない。

「……そう来ましたか。ただ庇うだけでは手が足りない。……故に、対処できる自身に集中させましたか」

 イリスも何もしていない訳ではない。
 再び洗脳をしようと、“闇”を放っていた。
 だが、弱い“闇”では優輝が放った宝具に打ち消されていた。
 そして、強い“闇”は優輝に吸い込まれるように集中していた。
 可能性と因果を導き、強い“闇”であればある程吸い寄せるようにしたのだ。

「ぐっ、づ……ぉあっ!!」

「まだっ……!」

「負けない……!」

 防ぎきれなくなった攻撃を、その身を挺して受け止める優輝。
 何度も吹き飛ばされ、決して小さくない傷を負いつつも、致命傷は避けて食らいつき続ける奏となのは。
 満身創痍になりつつも、その圧倒的物量をギリギリで止めていた。

「皆が繋いだこの一瞬……絶対にモノにして見せる!!!」

 そして、その一連の流れが、さらに司の祈りを強化する。
 “格”の昇華に続き、“絶対に切り抜ける”と言う強い意志が集束していく。

「束ねるは諸人の祈り……貫け!!」

   ―――“Pri?re com?te(プリエール・コメート)

 彗星の如き極光が、司から放たれる。

「まずっ……!?」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ