第7章:神界大戦
第221話「抗いの光」
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た。
それでもびくともしない程、その結界は頑丈だったが。
「今度は破る……!皆、もうひと踏ん張りお願い!」
「了解!」
「これを凌ぎ切れば……!」
魔力を集中させながら、司は皆に守ってもらうように言う。
何をすべきか、今更説明するまでもない。
全員が守りの体勢に入る。
希望が見えてきた事で、さらに戦意が高まっていた。
「………」
その状況を面白くないと見る者がいた。イリスだ。
ここに来て想定外の足掻きを見せた事で、予定が狂った。
その事が心底面白くないのだ。
「……蹂躙しなさい」
ただ一言、指示を出した。
直後、抑えられていた力が開放された。
「―――ぇっ?」
それを真っ先に感じ取ったのは、“格”の昇華によって理力の感知が可能になっていた優輝と、司だった。
「……今までのは、遊びだったの……?」
集束させている力が弱まる。
それほど、今まで神々が手加減していた事が衝撃的だったのだ。
「………」
対し、優輝はそこまで慌てていなかった。
まるで、予想していたかのように。
「(他の感情に囚われるな。今、最優先すべきは皆の脱出。そのために戦う相手はイリスじゃない。……祈梨だ)」
否、“ように”ではなく、していたのだ。
相手は領域外の神。故に、“この程度ではない”と、優輝は確信していた。
それが事実になった所で、驚愕には値しない。
「ッッ!!」
尤も、驚愕しない事と苦戦しないかは別問題だったが。
「(根本的に力が足りない。理力が扱えた所で、敵う訳じゃない!)」
圧倒的な理力の圧力と、“性質”による力の奔流が優輝を襲う。
何とか理力の障壁で直撃を避けるが、余波が他の者を襲った。
「くっ、ッッ!」
「速い……!」
なのはと奏も、連携を取る二人の“天使”に後退させられる。
今までと違い、強い且つ連携を取れる“天使”だったため、苦戦していた。
「(右腕と左足を補填している事も火力不足に繋がるか……)」
優輝は代償によって傷だけでなく右腕と左足を失っている。
利き腕ではないだけマシだが、有るのと無いのではかなり差がある。
そこで、創造魔法と理力の組み合わせで仮の腕と足を使っていた。
リソースを割いている事で、理力の出力が足りないのだ。
「(そもそも、僕はまだ人間だ。人の身では、理力はそう多く出せない。多勢に無勢どころか、質も足りていないのが現状だ)」
神々の攻撃を何とか凌ぎ続けるが、ついに吹き飛ばされてしまう。
前線が崩れれば、なのは達も無事では済ま
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