第7章:神界大戦
第221話「抗いの光」
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がフォローに入る所だが、優輝は動かない。
「ッ!!」
「奏ちゃん……!?」
そこへ、奏が割り込んで攻撃を受けて逸らした。
優輝はこうなる事が分かっていたために、動かなかったのだ。
「ッ、人間が……!」
「どうした?ついさっきまでの余裕はどうした?」
「しまっ……!?」
「少し想定外が起きただけで、随分と焦っているな……!」
無論、何もせずにいた訳ではない。
神々や“天使”の内、動揺した者に対して理力をぶつけていた。
相殺にリソースを割いていた理力のため、一部の攻撃が司の方へ向かうが……
「させない!」
「防ぎ切ってみせる……!」
戦意を滾らせ、複数人で協力して防ぎ切る。
「優輝さん……」
「これを使え。……凌ぎ切るぞ」
「……はい……!」
奏は優輝の方を見つめ、優輝が理力で創った二刀を奏に渡す。
これで、奏の斬撃も通用するようになった。
「なのは……!」
「……ついて来れる?」
「当然……!」
短い会話の直後、まるで瞬間移動したかのように、二人は動く。
絶妙なコンビネーションで、次々と“天使”への牽制を成功させていく。
「司!」
「ッ……!」
一方で、司達もまた頑張っていた。
ひたすらに祈る度に、ジュエルシードの輝きが増していく。
「(何度も見た。実際に経験した。……それを、“祈り”で再現する……!)」
“格”の昇華は、生半可な事では出来ない。
そもそも、理屈で手順を踏む事が不可能なのだ。
故に、感覚と経験で実行するしかない。
「(届かせる、あの領域へ。手を伸ばせ、この状況を切り抜けるために……!)」
その決意が強い祈りとなり、力となる。
ジュエルシードが眩い程の光を放ち、司を包み込む。
「防げ!」
「守り切るんや!」
呼応するように、他の者も奮い立つ。
クロノとはやての声が響き、それぞれが防御魔法を多重展開する。
優輝が相殺しきれなかった流れ弾を、全力で防ぎにかかる。
攻撃としてではなく、防御として術を放つ事で、何とか凌ぎ切る。
「我に力を!絶望を祓う光を与えん!!」
―――“天まで届け、我が祈り”
司を包んでいた光がさらに一際強く輝き、そして司の中へと吸い込まれた。
その瞬間、司を含め、見ていた全員が“変わった”と確信した。
「はっ!」
確かめるように、司は魔力を放出し、出入り口を塞ぐ結界に当てる。
本来なら、それはすり抜けるはずだったが……
「破れてない……けど、当たった」
“格”の昇華は成功しており、確かに結界に命中し
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