暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-part5/奪われたデルフ
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はじめとした人々が離れていく。そんな彼らをもう一度呼び戻すために、平民貴族関係なくお互いが協力し合うための催しとして、平民に向けた舞踏会という前代未聞のイベント。気位の高さが目立つトリステイン貴族の生徒や教員から猛反対されているから、一人説得するのも一苦労だ。しかも協力者だったギーシュ、モンモランシー、マリコルヌ、レイナールも周囲からの体裁を気にして、協力できなくなった。怪獣の脅威で恐れおののいて人が離れているこの魔法学院と同様、状況は悪くなるばかりだ。
なのに正論を言う相手がキュルケというだけで…いや、サイトが他の女と外出しているというだけで落ち着きがどうしても保てず、相手に悪い態度を露にしてしまう。
「…だって…サイトったら…あのメイドと…」
「…どっちみちサボりと変わらない」
いつも通りの無表情だが、タバサからも厳しい指摘を入れられルイズは言い返せなくなる。
「でも、気持ちはわかりますよ。私も、気が付いたら平賀君とシエスタさんのこと考えてますから…平賀君、大丈夫…だよね」
ハルナも共感はしていた。同じ男を…異性として気にしているのだから。平民だから、説得とは別に、小道具の準備とかを行っているが、時々自分でもわかるように、作業の手を止めてしまうことがある。
「シュウの奴、ちゃんと見張っててくれてるかしら?」
サイトとシエスタの他に、シュウがテファとリシュの二人を連れて外出したのは構わない。問題はサイトとシエスタがいちゃいちゃしてないか、もしそれをシュウたちが目撃していたらそれを阻んでくれているか。舞踏会のことよりもそっちがルイズたちの中で優先的になっていた。…残念なことにルイズの頼みごとはぞんざいに扱われているとも知らずに。
「シュウ…ね」
シュウも出掛けたと聞いて、キュルケはリリアのことを思い出す。
昨晩、リリアはシュウに対して何かしらのアプローチを仕掛けるつもりらしかった。だが、シュウがテファとリシュを連れて出掛けた時、彼女の姿はなかった。既にアプローチに失敗した…とは思えなかった。あれだけシュウに対する執着とも言えそうな想いを口にしていた。諦めが悪そうに思えてならない。それとも町へ先回りしたのだろうか。もちろんシュウにも、テファにも伝えていない。その方があとで面白そうだからだし、リリアから見てフェアなものじゃなくなってしまう。
すると、さっきまで黙っていたクリスがルイズたちに尋ねてきた。
「なあみんな、一つ気になるんだが」
「どうしたの?」
「シュウとティファニアについて行った、あの青い髪の少女は誰だ?私はまだここに来て日が浅いが、それなりに人の顔は覚えるように心がけている。だがあの幼子の顔は見たことがない」
リシュは、学院の地下の箱から目覚めて以来、案外学院に現在滞在している者たちに顔が次第に知られていくようになっ
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