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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-part5/奪われたデルフ
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へ何らかの手口を用いたことへの義憤をサイトはぶつける。
「ふ、安心したまえ少年。我々は何も君たちの命が欲しいわけではない。あくまでこの世界のマジックアイテムとあの船が欲しいだけだ」
怒りをぶつけてくるサイトに、ブラックは物怖じすることなく不敵に笑う。
「というわけで諸君、この世界のマジックアイテムは我ら『土くれのフーケ』が根こそぎいただく!せいぜい我らの脅威に恐れおののくがいい!」
「何が『というわけ』だ!ざけんじゃねぇ!デルフを返せ!」
ブラックが勝手に話を切り上げ、仲間共々この場を去る意思を見せ、そうはさせまいとサイトはブラックたちを追おうとする。
「動くな!」
だが、そんなサイト達の足を、ノヴァの一言が止めた。
「我々に少しでも抵抗の意思を見せてみろ。さもなくば、この剣を砕く。もしくはこいつに溶かさせても良い」
そう言ってノヴァは触手でがっしり握ったデルフをシルバに近づけると、シルバはやや気まずそうな表情を浮かべつつも、それに応えて袖に隠している左手をデルフの刀身に添える。
「相棒!」
俺に構うなとでも言おうとしたのかデルフが声を上げるも、彼の口代わりに動く鍔の金具をもノヴァはぐるぐるに縛り上げてデルフを黙らせる。
「デルフ!」
「ごめんね〜。私たち、ここで君達に捕まるわけにはいかないんだ。けどこれ面白い武器だねぇ言葉を話す上にこっちの言うことも理解できているなんてさ。これなら『あいつ』も文句は言わないかもね」
「言っておくが魔法の詠唱も許さないぞ、その瞬間この剣を破壊させてもらう」
「く、お前ら…」
可愛い顔して卑劣なことを…とサイトは胸中に怒りを燃え上がらせる。
デルフを人質にとった二人の少女達に、サイトはデルフを目の前でいいようにされてるのに助けることも一歩も動くこともできない。所詮は武器、と割り切れるほどサイトにとってデルフは軽い存在ではない。人と変わらぬ自我を持つというのも大きいし、何より彼は死線を共に潜ってきた相棒だ。彼は自分の一部のようなものだ。シュウ達も、サイトの性格を察していることもあり、武器だから難なく見捨てて彼女達を引っ捕らえようなどと冷徹な判断を下せず、サイトと同じようにその場で立ち尽くすしかない。テファもこの時、杖を構えて〈忘却〉の魔法を使おうとも考えていたが、デルフを人質に取られたこともあってそれを断念していた。
「今日のところはこの剣と、この国が『始祖の箱舟』と呼ぶ鋼鉄の船『ジャンバード』を頂く!ではさらばだ」
ブラックは、胸元に手を突っ込み、そこから右手の指と指の間に一枚のカードを挟んで取り出すと、追ってきたサイトの顔に向かってそれを投げつける。
うわ!と悲鳴を漏らして顔にカード投擲の一撃をもらうサイト。デルフを奪われ逆上するがまま突撃したせいで、ガンダールヴの力を発揮できていなか
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