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レーヴァティン
第百二十三話 讃岐からその六

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 英雄達に降った、それで英雄は言った。
「やはり十万の軍勢にはか」
「逆らう者はそうはいなか」
 香織が応えた。
「戦って勝てる相手ではなかとよ」
「それを理解してだな」
「使者が来たのを機会にばして」
 そしてというのだ。
「降っているとよ」
「そういうことだな」
「だからたい」
 伊東はさらに話した。
「伊予の東はたい」
「一戦も交えずだな」
「うち等のものになっていってるたい」
「そういうことだな」
「そしてこのまま東に進み」
 香織はさらに話した。
「松山をたい」
「手に入れるべきだな」
「松山を治める勢力も小さかたいが」
 それでもとだ、香織は英雄に話した。
「あそこは城が立派たい」
「松山城か」
「そしてそこを治める勢力は伊代最大の勢力たい」
「だからことを構えることになるとか」
「手強いたい」
 こう英雄に言うのだった。
「用心が必要たい」
「そういうことだな」
「少なくともうちはそう思うたい。それに松山を手に入れれば」
 この地をというのだ。
「あそこと周りの富がうち等のものになってたい」
「さらにだな」
「豊かになるとよ」
 こう言うのだった。
「これまで以上に」
「松山は農業も商業も盛んでだな」
「漁業でも賑わっているたい」 
 産業の状況は良好だというのだ。
「だからたい」
「松山にだな」
「進んで」
 そしてというのだ。
「うち等の領地にするたい」
「ではな」
 英雄は香織のその言葉に頷いた、そうしてだった。
 一行は軍勢をさらに西に向けた、すると降る勢力は次から次に降って来て英雄達は松山の手前まで一戦も交えずに来ることが出来てだった。
「松山の方の国境に来てだった、英雄は言った。
「松山を治める領主がか」
「今にもでございます」
「この世を去りそうか」
「その様です」 
 報を届ける旗本が述べた。
「どうやら」
「そうか、ではだ」
「どうされますか」
「喪に服そう」
 英雄は一言で答えた。
「ここはな」
「攻めるのではなく」
「そうだ、相手も喪に伏しているな」
 英雄は旗本に問うた。
「そうだな」
「そうなっています」
 実際にとだ、旗本も答えた。
「そのことも」
「そうだな、ではだ」
「我々もですか」
「領主の話は聞いたが」
 英雄は旗本にさらに言った。
「優れた統治をしていてだな」
「善政であり」
「民も幸せだそうだな」
「田畑や街は整い税も安く」
 それでとだ、旗本は自身の主である英雄に答えた。
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