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命を落としていた」
「私に恩を売る気か」
「いいえ。ですが協力していただきたい」
「なに?」
「この戦争は、ジオンの負けで終わります。そして数年後。連邦内部にはジオン残党殲滅を目的にスペースノイド弾圧の兆しが生まれる」
「それも予知夢か」
「はい。貴方にはその時に、その軍閥組織に対抗するための組織に属して欲しいのです。
そしてそのために、貴方には潜伏していていただきたい」
「私にメリットはあるのか?」
「貴方も気づいている筈だ。シャアがザビ家を恨み、貴方を嵌めた事を」
「っ…!」
ガルマが唇を噛む。
「今帰っても、貴方はまた討たれる。シャアを退けても、ギレンとキシリアの争いに巻き込まれて死ぬだけだ」
「………………ジオンは負けるのか?」
「貴方ならわかる筈だ。補給線は伸び、末端の兵は疲弊している。なのにトップがいがみ合い、あまつさえ軍を別けるなど。これでは勝てる争いも勝てない」
「そう…だな」
「それに、ザビ家の血は絶えない。貴方の兄ドズルの娘ミネバはアクシズに逃げ延びるだろう。しかしその後はどうなるかわかるだろう? 神輿にされて終わりだ」
「ミネバのことまで知っているのか…ははは…これは本物らしいな」
「だから、貴方にはミネバがこの地球圏へ帰ってきたときに迎えてあげてほしい。ドズルもできるだけ助けたいとは思うが、彼の気質では前線で死にかねない。だから、保険が欲しい」
ガルマは暫く考えた後。
「いいだろう。貴様の予知夢とやら、信じてみよう」
「ありがとうございます」
アベルはそう言うと、コックピットに戻り、ビームカノンユニットの下部メンテナンスハッチを開けた。
そこからドサッとカプセルが堕ちる
「役に立ちそうな物を手当たり次第入れています」
「助かる」
「では、いつの日かまた会いましょう。ガルマ大佐」
「ああ、また会おう。連邦の小さき賢者よ」
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