暁 〜小説投稿サイト〜
異能バトルは日常系のなかで 真伝《the origin》
第一部
第四章 異能バトル
4-2
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
っていた一十三さんに安藤について知らせた。
「そっか。安藤くんにはまあかわいそうだけどそれが一番だと思うな。うん。それと……」

一十三さんが言いづらそうに知らせた。
「ごめん。私達が手を貸せるのはここまで。申し訳ないけど……」
お別れが近づいていた。

「なに言ってるんですか、一十三さんが謝る理由なんてどこにもないですよ」

続いてみんなが思うことを口にした。
「そうです! ここまで面倒見てくれただけでだいぶ救われました!」
「一十三、ありがとう」
「ありがとうございました。この恩はいずれ返させてもらいます。それと、リーティアさんも」
そこでひょっこりリーティアが顔を出した。
「気持ちだけ受け取っとくわ。今回で犬死することは無くなっただろうから、後は好きにすれば?」

そんなやりとりになにか感じるものがあったのか。
一十三さんは背を向けて俯いてしまった。
「ちょっと目に汗が……」
それを見てリーティアは
「あんたバカ? 敵に同情してどーすんのよ。次会う時はやりあうかもしんないのよ?」
ひどい対応だ。
けど正論だった。
これは生き残りをかけたサバイバルで私達は敵同士なのだから。

でも
「全部済んだらここで祝勝会しない?」
気付いたら口にしていた。

「いいね! わたし料理作るね〜」
「千冬、お菓子持ってく」
「いいですね。ちょっと狭いですが」
みんなノリ気で賛成してくれた。
まあ安藤は後で誘おう。
てゆーか誘わなくても来るか。
なんで呼んでくれないんだよーとか言って。

「一十三さんとリーティアちゃんも、兄さん誘って来て下さい!」
「「!」」
「一緒に料理作りましょう〜!」
「一十三達なら、オッケー」
「歓迎しますよ。OBですし」

「次会う時は敵同士かもしれません。けどそんな問題も引っくるめて全部済んだら。きっと楽しいです」

暗いこと言っててもしょうがない。
明るい未来の話をしよう。

しばし無言で一十三さんとリーティアは目を合わせ
「うん、じゃあ参加させてもらうね」
「えー、食いもんあるなら」
と快諾してくれた。

一十三さんはもう涙を流していなかった。


「一十三、そろそろ行くわよ」
お別れの時間だった。
ほんの数日だったけど数日とは思えないほど濃い時間で、色んなことを教わった。
「じゃあ、みんな気をつけて。ここで学んだことを忘れないようにね」

「お世話になりました〜」
「またね、一十三」
「無事を祈ってます」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ