酔っ払い、魔術師に肩入れする
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に敗残兵と新兵の寄り合い所帯の一個艦隊でイゼルローン要塞を攻略しろと仰るのですか?」
「君にしかできないと私も渋る委員たちを必死に説得して回ったカーメネフ議員も確信しているよ。」
「・・・・・・承知しました。」
ヤンはそう答えると早々と統合作戦本部を後にしたのであった。
その日の夜、シトレとグレゴリーに嵌められたと愚痴を言いながら酒を飲んでいるヤンに、アレックス・キャゼルヌ少将とグレゴリーがやって来た。
キャゼルヌとグレゴリーは以前にヤンを通じて知り合っており、これまた酒好きが高じて仲良くなっているのである。
ちなみにグレゴリーはキャゼルヌの妻であるオルタンス夫人とも知り合っており、ちょくちょくキャゼルヌ宅にもお邪魔しているようである。
「ようヤン、初っ端から酔いつぶれてるとはお前さんらしくもないな。」
「これはキャゼルヌ先輩に・・・・・・よく顔を出せましたねグレゴリーさん。」
「まあそう睨むなヤン。今日はお詫びに上物のコニャックを持ってきたぞ!」
「グレゴリーさん!あんまりヤン提督に高いお酒を飲ませないでください!アンドレイさんに言いつけますよ!」
「まあそう言うなよユリアン。此奴らが飲み過ぎないよう監視するためにお疲れ様です俺がいるんだからな。」
「さっすがキャゼルヌ君は分かってる!さあヤン!グラスをとれ!乾杯だ!」
グレゴリーがそう言うと皆我先にと酒を飲み始め酒盛りが始まった。
酒盛りが佳境に向かうと、ヤンはグレゴリーに疑問をぶつけた。
「そういえばグレゴリーさん、何故私にここまで肩入れをしてくれるんです?」グレッグ
「なんだヤン唐突に。もう酔っぱらってるのか?」
「私は真面目に聞いてるんですよグレゴリーさん。貴方には確かに色々と教えてもらっていますし便宜も図ってもらってます。ですが貴方は政治家だ。
本来なら軍人である私や、キャゼルヌ先輩とここまでズブズブな関係になるのはキャリア的にマズいのでは?」
「なんだそんなくだらん事をか。それはだな。ヤン、お前の事が好きだからだよ。」
周りの空気が一瞬で凍り付いた。
「・・・・・・グレゴリーさん。申し訳ないが私は同性愛者じゃないんだ。」
「違うわい!【 と も だ ち 】として好きだって言ってんだよ!友人が戦地に行くってんだから出来るだけ便宜を図ろうとするのは当たり前の話だろう?」
「相変わらずだなお前さんらしい単純な思考だなグレッグ。」
「単純で悪かったな!それに俺は確かにバカだが、人を見る目にはちょいと自信があるんだ。お前さんたちに賭けてれば同盟は大負けはしないだろうし死人も少なく済む。おらぁそう思ってるのよ。」
「・・・・・・買い被りですよグレゴリーさん。私にはそん
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