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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica55トリシュタンとルシリオン
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。
「ほらヴァーリン。お前もお見せしろ」
「うっきっきー!」
「お猿さんも描いてくれ・・・って! 可愛い!」
「へぇー、カートゥーン調の絵か。巧いしすごいな!」
ヴァーリンという名前のお猿さんもスケッチブックを反転。そこに描かれていたのは、色鉛筆で描かれた、デフォルメされたカラフルな私とルシルさん。ルシルさんが私をお姫様抱っこをしていて、太陽がハートの形になっている。店主さんとはまた別に心が温まる絵だった。
「(これは欲しい!)あの、両方の絵を頂けますか? もちろんお金は支払います」
「いえ、ですが・・・!」
「無料で頂くには惜しい作品ですから。どうか支払わせてください」
「でも・・・」
立てられた看板には絵1枚の値段が書かれている。私が財布を取り出して、2枚分の料金を取り出したことで店主さんは、「判りました。お代頂きます」と折れてくれた。そのやり取りの間に、お猿さんが器用に絵を額縁に入れてくれている。本当に人の子供みたい。
「あの、18時までは居るので、これから回るのであればお邪魔でしょうし、また取りに来てください。それか、近くに郵送業者が居ますので・・・」
店主さんは先ほど、書いた絵は店先に飾ると言っていた。おそらくそれが宣伝になる。だったら、「また取りに戻ってきます」と伝える。少しでも店主さんとお猿さんの絵の巧さを知って貰いたいための提案だ。
「ルシルさんもよろしいですか?」
「ああ。じゃあ俺はデータだけ貰うよ。店主、いいかい?」
「もちろんです! 撮影だけはサービスさせていただきます!」
ルシルさんがお猿さんが掲げてる額に向かって携帯端末を向け、パシャリと撮影。そして「ありがとう店主」ルシルさんが端末をしまい、店主とお猿さんに見送られながら、私たちは改めて古書店の開かれるカッツェ大広場へ向かう。
「わあ!」「おお・・・!」
円形の大広場の中央には噴水があり、複数の大きな4脚テント――タープテント下に書架が置かれている。そんな多数の書架にはズラリと書物が収められていて、読書家としては夢のような場所だ。
「管理世界中にいるコレクター達からの提供だと言うが。今回も素晴らしい古書揃いだな〜」
「ですね〜」
私たち以外は年上であろうお客さん達が立ち読みをし、どれを購入しているかを決めている。貴重本や面白い本を先に取られてしまわないよう、「ルシルさん! 急ぎましょう!」ダッシュで1番近いテントへ向かう。
「少し寂しいですが、ここは別行動としませんか? その方がお互いに選べると思うので」
「あ、ああ、判った」
私とルシルさんは、好きな本のタイプは似通っているけれど、細分化すれば違ってくる。一緒に回るのを楽しみにしていたけれ
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