第43話
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すから、これ以上姫様を政治利用するような事は姫様にお世話になった後輩として、そして決起軍の”総主宰”としてそのようなあまりにも道理に欠いたことはできませんわ。――――――何よりも、将来姫様と共にリィン少佐の妻になる事を希望している女の一人として、姫様を含めたリィン少佐の婚約者の方々とは仲良くしたいですもの♪」
静かな表情で答えた後苦笑しながら自分を見つめるアルフィンに対して困った表情で答えたミュゼは妖艶な笑みを浮かべてリィンに視線を向けてウインクをし、ミュゼの行動と発言に二人は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「だ、だから何で君はそんなに俺に対して露骨過ぎるアプローチや発言をするんだ!?幾らエリスやアルフィンから予め俺達の事を聞いていたとはいえ、実際に初めて会ったのは君が俺の部隊に所属された時だろう!?」
(うふふ、恋に時間は関係ないわよ、ご主人様♪第一私達なんか、会ったその日に性魔術までしたじゃない♪)
(まあ、それに関しては私やユリーシャも同じだし、メサイアもリィンと出会ったその日に契約したから反論できないけど…………)
(彼女の”事情”やその背景を知った後ですと、何らかの意図があって我が主と結ばれる事を望んでいるようにも見えますね。)
(ええ…………恐らくは”灰色の騎士”と称えられているリィン様の名声を何らかの形で利用しようとしていると思うのですが…………)
我に返ったリィンは疲れた表情でミュゼの指摘し、その様子を見守っていたベルフェゴールはからかいの表情で、アイドスは困った表情で呟き、ユリーシャとメサイアは真剣な表情でミュゼを見つめてミュゼの意図について考えていた。
「フフ、そうですわね…………ちょうどいい機会ですからリィン少佐や姫様に私の誠実さを示す為にも、その理由についてお話しますわ。」
「”誠実”とはおよそ縁がないように見える貴女がそれを言うと逆に怪しく思うけど…………もしかして、リィンさんと結ばれようとしているのは、”灰色の騎士”としての名声、そして今回の戦争で手に入れる予定の様々な名声を持つリィンさんと結ばれる事で戦後のエレボニア――――――いえ、エレボニア側のカイエン公爵家次期当主としての地位を盤石なものにする為かしら?」
ミュゼの答えを聞いてジト目でミュゼを見つめたアルフィンだったがすぐに気を取り直してミュゼに問いかけ
「へ…………それって一体どういう事なんだ?」
アルフィンの推測を聞いたリィンは困惑の表情でアルフィンに訊ねた。
「…………リィンさんも想定しているようにメンフィル・クロスベル連合に敗戦したエレボニアはメンフィル帝国かクロスベル帝国、いずれかの領土として組み込まれてエレボニアという国は滅亡するか、エレボニアが存続できた場合でも国家間の上下関係は間違いなくメンフィル・クロス
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