第43話
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祭で起こった帝国解放戦線によるテロ活動でエリス先輩と共に拉致された後、テロリスト達からリィン少佐達に救出された事で♪」
アルフィンの話を興味深そうに聞いていたミュゼは小悪魔な笑みを浮かべてアルフィンに指摘し
「別にあの時点では純粋に感謝していただけなんだけど――――――あ、リィンさん。」
ミュゼの指摘に苦笑していたアルフィンはリィンに気づくとリィンに声をかけた。
「ハハ…………随分と懐かしい話をしていたけど、エリスやアルフィンと親しいミュゼも二人から夏至祭での出来事を教えてもらっていたのか?」
「はい♪――――――勿論リィン少佐が”帝国解放戦線”から姫様達を救出した際に、リィン少佐はエリス先輩ではなく姫様を”お姫様抱っこ”をした事も教えて頂けましたわ♪」
「ミュゼっ!?」
自分の問いかけに対してからかいの表情で答えたミュゼの答えにアルフィンは顔を赤らめて声を上げ、リィンは冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「ハ、ハハ…………それよりもミュゼ。正午のヴァイスハイト陛下達による演説の協力、お疲れ様。」
「ふふっ、あれは決起軍にとってもそうですが私自身にとっても”利”のある話でしたし、何よりもメンフィル・クロスベル連合と盟を結んでいる者としての”義務”を果たしたまでですわ。」
リィンに労いの言葉をかけられたミュゼは静かな笑みを浮かべて答え
「決起軍にとっての”利”…………内戦では”エレボニアにとっての逆賊”だった貴族連合軍が今回の戦争では”帝国政府によって暴走するエレボニアを止めようとするために立ち上がった勇士達”――――――つまり、『義はヴァイスラント決起軍にある』という事をクロスベルの人達に――――――いえ、世界中の人々に印象付ける為かしら?」
ミュゼの答えを聞いてミュゼの狙いを悟っていたアルフィンは複雑そうな表情で推測を口にした。
「はい。…………叔父クロワールによって一時は幽閉の身にされた姫様にとっては思う所はあるかもしれませんが、”オズボーン宰相達を廃した後のエレボニア”にとっては必要な事ですので。」
「あ…………」
ミュゼの話を聞いたリィンは内戦での出来事を思い返して心配そうな表情でアルフィンとミュゼを見比べた。
「…………あの件は前カイエン公によるもので、貴女はあの頃の貴族連合軍には一切関わっていなかったのだから、わたくしの事で気に病むことはないわ。第一今回の件だって、メンフィル帝国軍についたわたくしの事を公表したり、あるいはわたくしをヴァイスラント決起軍の旗印にして一致団結しようとしているエレボニアに更なる亀裂を入れる事もできたのに、貴女はそのどちらもしなかったじゃない。それをしなかった貴女達ヴァイスラント決起軍には感謝しているわ。」
「叔父のやった事とはいえ、オーレリア将軍達は当時叔父に従っていたので
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