第43話
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が。」
「教官がアリサ達に指摘を?一体どんな指摘をしたんだ?」
「――――――今の状況でメンフィル帝国所属のリィンさん達がZ組に戻れば、例え戦争の件をリィンさん達がZ組に戻って協力して解決できたとしても”リィンさん達はメンフィル帝国にどのような扱い”をされるかについての指摘との事です。――――――要するにリィンさん達をメンフィル帝国軍から取り返して、Z組に戻ってもらおうと考えているZ組の方々への”釘刺し”でしょうね。」
「それは……………………」
ステラの説明を聞いて事情を察したリィンは複雑そうな表情を浮かべた。
「兄様。セシリア様は兄様達の将来の為にも、アリサさん達に”釘刺し”をしたのでしょうから、どうかセシリア様の事を誤解しないでください。」
「そのくらいは言われなくてもわかっているさ。――――――それに、セシリア教官に気を遣ってもらわなくても、俺――――――いや、”俺達”は今回の戦争を含めた”巨イナル黄昏”の解決はメンフィル帝国軍側について解決すると決めたんだからな。アリサ達の事だからクロウの時のように、俺達にZ組に戻ってもらおうとするだろうけど、”Z組に戻った所で何の解決もしないし、絶対にできない上父さん達にまで迷惑をかけてしまう事”はわかっているから、戻るつもりは毛頭ないさ。」
「リィンさん…………」
エリゼのセシリアに対するフォローの言葉を聞いて静かな表情で答えたリィンの様子をステラは心配そうな表情で見つめた。
「エリゼ、もしセシリア教官に会うような機会があったら、『お気遣いいただきありがとうございます』と伝えておいてくれ。」
「…………わかりました。ですが、兄様自身がそのお言葉を伝えられるように努力した方がいいかもしれませんね。」
「フフ、”総参謀であるセシリア教官に会いに行ける立場”という事は”メンフィル帝国軍でもそれなりの立場になっている”という事ですものね。」
「ハハ…………それもそうだな。」
エリゼにセシリアへの伝言を頼んだリィンだったが、エリゼとステラの指摘を聞くと苦笑しながら頷いた。
その後二人から離れて徘徊を再開したリィンはアルフィンの様子が気になり、アルフィンの部屋を訊ねるとアルフィンは自分と同室のミュゼと仲が良い様子で話していた。
〜アルフィンとミュゼ特尉の部屋〜
「――――――という事で、わたくしはリィンさんと共に”パンダグリュエル”を脱出する事ができたのですわ。」
「ふふっ、なるほど。そしてその件が切っ掛けで姫様はリィン少佐に恋をしたという訳ですわね。――――――いえ、むしろ前々から芽生えていたリィン少佐に対する”恋心”を自覚したと言うべきでしょうか?内戦が起きる前にも姫様がリィン少佐に恋をする切っ掛けがあったとの事ですし。――――――具体的に言うと去年の夏至
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