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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第二十九話 激流
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壊しながら先に進む。

『GV、お兄さん…気を付けてね?』

「心配無用だ。この程度ならな」

奥の縦穴に飛び込むと下から水流が飛び出した。

「今のが敵の第七波動…!」

「水流で俺達の足止めをするつもりか?」

『水を操る能力者か…ソウと…特にGVにとっては特に厄介な相手だね…』

「だが、当たらなければどうと言うことはない。GV、水流に飲まれる覚悟しておけ」

「了解…」

ソウとGVはダッシュで下に移動する。

途中で敵の攻撃によって足を止められて水流に飲まれるが、上の足場によって最初の場所に戻されることは避けられた。

「この程度の水流じゃ侵入者(汚れ)は落ちねえか…もう少し水圧(パワー)を上げてやるとするか」

ある場所で2人の様子を見ていた男が次の罠を仕掛けに向かうのであった。

2人は前進を続けるが、横からの水にカゲロウが発動する。

「横からの水…カゲロウが発動するとはかなりの水圧だな…」

「兄さん、EPエネルギーの残量には気をつけて」

「言われるまでもない…お前もオーバーヒートに気を付けるんだな」

寧ろ今回の相手に対してかなり相性が悪いGVの方がソウとしては心配だろう。

水流を何とか回避しつつ、下に降りていく。

『大丈夫よ2人共、万が一の時はアタシが2人をパワーアップさせるから』

『2人がやられる前提みたいに言わないでよ…とにかく気を付けて降りてね』

モルフォとシャオの言葉にソウとGVは頷く。

「ありがとう…モルフォ…シアン…けど無理はしないでね」

力の大半を失っているシアン達に無理はさせられない2人は途中の水流で流されそうになるが、何とか着地して奥のシャッターを潜るとトラップが作動する。

「閉じ込められた…?」

「下の方から音がするな…」

『うん、下の方にサイレンがあるからどちらかが潜ってサイレンを破壊するんだ』

「俺が行く。GVは敵を任せた」

オーバーヒートの危険性があるGVよりも水中でも能力が使えるソウの方が良いだろう。

「はあっ!!」

チャージセイバーとライトニングレーザーでサイレンを攻撃すると、攻撃に耐えきれずにサイレンは粉々になり、トラップは停止する。

ソウは水から飛び出してGVと共にシャッターを潜って奥の縦穴に飛び降りる。

『この先、着地出来る場所まで結構な距離がある。ホバリングしていく場合はEPエネルギーの残量に注意して』

「水流…厄介だな…」

GVが飲まれた水流から脱出すると思わずと言った感じでぼやいた。

『でも悪いことばかりじゃないよ。ほら、服とか髪に付いた汚れが落ちてる!』

「人間洗濯機か…」

シアンの言葉にソウが呟いた。

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