第二章
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小雪は愛と共に旅の冒険者だと素性を隠したうえで挑戦した、すると市長である太った蛙人の男エンリケ=ホグロスが二人に笑って話した。
「若し踏破出来たなら」
「その時はですか」
「賞金が出ますので」
それでというのだ。
「そのことを楽しみにして」
「そしてですか」
「挑戦して下さい、ただ」
市長は笑ってこうも言った、スーツから腹が出そうだ。
「難しいですよ」
「洋館の踏破は」
「はい、ですから踏破の時は」
「報酬が出ますか」
「左様です、では挑戦されて下さい」
「そうさせてもらいます」
小雪が応えてだ、早速愛と共に洋館に入った。外見は立派だが然程大きくはないドイツ風建築のものだったが。
中に入ってだった、小雪は早速だった。
部屋の中にいたキメラを術で倒してから愛に話した。
「あの、このお部屋は」
「ベッドルームやね」
見れば見事なベッド、二人がそのまま寝られるベッドがある静かな趣の部屋だった。愛もその部屋を見て話した。
「ここは」
「中に入ってすぐにベッドルームって」
「どないなってるん」
「変な感じやね」
「ほんまにな」
「モンスターもおるし」
小雪はこのことも話した。
「これはかなり」
「洋館といっても」
「おかしな洋館で」
「迷路みたいな」
「そんなとこやろか」
二人でベッドルームの中で話してだった。
そのうえで二人で部屋の右の扉を開いて中に入るとだった。
今度はトイレだった、モンスターはいなかったのでそれで元の部屋に戻るとベッドルームではなく。
書斎で今度は蝙蝠達がいて襲い掛かったので二人で倒した、小雪は金を拾いつつそのうえで愛に話した。
「あの」
「何ていうか」
「おトイレで」
「戻ってきたら書斎って」
「この洋館何ていうか」
「出入りの旅のお部屋が変わる?」
「そんなとこやろか」
こう考えるのだった。
「ひょっとして」
「そうみたいやね」
「変な洋館やね」
「特別な術で造ったんやろか」
「これは」
考えつつだ、小雪は愛に話した。
「ひょっとしてな」
「ひょっとして?」
「精霊を使って」
小雪は自分尾職業である精霊使いであることから話した。
「そうしてな」
「様々なお部屋をか」
「複雑に入れ替える様にして」
「扉を潜るとかいな」
「その都度な」
「それでさっきはおトイレで」
「そこを出たら」
ベッドルームでなくというのだ。
「書斎になってた」
「そうなってたんやね」
「そうした風にな、迷路になってるな」
「洋館のお部屋の区割りが常に変わる様にして」
「そやからな」
「ここの踏破はやね」
「かなり難しいな」
愛に考える顔のまま話した。
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