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不可思議な館
第一章
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                不可思議な館
 与謝野小雪と江戸川愛はこの時小雪の神託で地下世界のフローニンゲンに来ていた、この街に来てだった。
 小雪は街のイベントの話を聞いて愛に喫茶店で一緒に紅茶を飲みつつ言った。小雪は実はコーヒーより紅茶の方が好きなのだ。愛もそれは同じで二人共今はストレートティーに思いきり砂糖を入れて飲んでいる。
「ここの市長さん政治力はあるけど」
「それでもやね」
「何かっていうと」
 首を傾げさせつつ言うのだった。
「おかしなことするさかい」
「そういう人やね」
「発想が独創的で」
「街を豊かにする為に」
「色々なイベントを考えて」
 紅茶を飲みつつ話した。
「それでそのイベントを成功させてるけど」
「そうした意味でもやり手やね」
「ちゃんとインフラとか産業とか教育も考えてて」
「環境のことも」
「そやから全体的に見て」
 その資質をだ。
「やっぱりね」
「出来る市長さんやけど」
「それでも」
「今回のことも」
「やっぱり」
 どうしてもと言うのだった。
「その奇想さが出て」
「洋館を創って」
「市営のテーマパークの中に」
「テーマパークも賑わってて」
 この街の人気スポットの一つで多くの客がいつも来ている、そして街に多くの恵みももたらしているのだ。
「そこに新たな目玉として」
「洋館を創ったけど」
「その洋館が」
「何か凄い不思議な造りらしくて」 
 それでというのだ。
「踏破出来たら表彰とか」
「報酬も出るとか」
「洋館でそうなるとか」
「迷路やないし」
「おかしなお話やね」
「どういう洋館やろ」
 それがどうにもわからないとだ、二人で話した。
 そしてここで小雪は甘い紅茶を飲みつつ愛に話した。
「それでやけど」
「この洋館がやね」
「私の神託やって感じるから」
 だからだというのだ。
「踏破にな」
「挑戦するんやね」
「そうしよな、ましてこの洋館モンスター出るらしいし」
「それで挑戦は冒険者か軍人さん限定やし」
 つまり戦える者に限っているのだ。
「死んだら自動的に入り口に戻ってそこまで復活させてくれる」
「リタイアを申し出ることも出来るし」
「そうした配慮もされてるね」
「そうしたとこは良心的やね」
「あの市長さんらしい?」
「そうやね」
 小雪は愛のその言葉に頷いた。
「そこは」
「そこは好感持てるね」
「そやね、ほな」
「挑戦するんやね」
「愛ちゃんはそれでええ?」
「私は今は小雪ちゃんのパートナーやで」
 笑顔でだ、愛は小雪に答えた。
「そやったらな」
「一緒に来てくれるんやね」
「そうしよな、これが神託やって思うなら」
「それなら」
「挑戦しよな」
 こう小雪に話した、そして
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