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儚き運命の罪と罰
第二章「クルセイド編」
第十三話「残った謎」
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者なのは間違いない。あっさりリオンに渡すところを見るとこの自称・医者は管理局員では無いようだが...ますます謎が深まる。

「よかった、特殊な剣みたいだからな。なんか間違いをやらかしてたら問題になる所だった。」

「お前は一体...?」

「さっきも言ったろ、俺は医者だ。連れの嬢ちゃん達も眼え覚ましたところだぜ。」

「…無事、なのか?」

「少なくともお前の左手が一番酷い傷だったな。」

「そうか...」

それはつまり無事と言うことだ。

(やれやれ、危なっかしい奴らだ...)

自分のことを棚にあげてそう思った。

「そう言う事だ。今飯食ってる所、お前も一緒に、どうだ?」

「…ああ、わかった。」

その声の低いのを聞いて銀髪の男は頭をかいた。

「まあどんなことがあったかは知らねえが...怪しいとは思ってるんだろ?」

リオンは黙っていた。

「参ったね...エレギオも面倒なのを拾ってきやがって...」

「…エレギオ?」

「ん?ああ、お前等を見つけてきた奴だ。後で礼は言っとけ。」

「いや、僕は...」

「そっか、顔わからねえか。後で教えてやる。」

他に聞きたいこともあったがとりあえず「そうか」と生返事をした。

「とりあえず下りて飯を食おうぜ、食おうと思ってたところにお前が起きるから俺もまだ食ってないんだよ。利き手は左だな、もう片方で飯食えるか?」

「…一応。」

「なら心配ねえな。ほれ、肩貸してやる。掴めよ。」

「別にそんなの必要はー!?」

立ち上がろうとして、かくっと膝から力が抜けた。

「あー、無理すんなよ。今お前足先に力入らねえ筈だぞ。」

「どういう...ことだ?」

「お前の思ってる以上には怪我してるってことだ。」

「くっ...」

それでも何とか力をこめて立ち上がった。よろよろとはしたが直ぐにバランスをとって二歩、三歩。

「ほぉ...?」

「はぁはぁ...大丈夫だ。なんとかなる。階段はどこだ?」

「階段よかあっちの坂のほうが良いだろ。ついて来い。」

ドアを開けて足で開いて固定して男はリオンに顎で外に出るよう促した。
その時パンの焼ける香ばしい香りが鼻腔をくすぐった。

(そう言えばあまりマトモな物をここ最近食べてなかったな...)

まだ普通とは言えないまでもその匂いにつられてよろよろとドアの外に出た...



「リオンさん!」

椅子を蹴飛ばさんばかりの勢いで立ち上がったかと思うと電光石火の速さでフェイトが駆け寄ってきた。

「大丈夫なの、怪我は?」

「ぐっ!?左手に触るな、心配しているなら包帯をごしごしするな!」

「あ、ごめんなさい.
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