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冬木市にやってきたアルトリアズのお話
来客
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発揮する。
 
確かに、折角セイバーが帰ってきてくれた日なのにそんな重い話を最初からしたくはない。
 
藤ねぇ「そうよー!今までどこ行ってたの?色々聞かせてよー!」
 
藤ねぇの元気さも今回ばかりは感謝しかない。
 
その場にいるだけで空気を明るくすることが出来る彼女は今のこの場に何よりも必要な存在だ。
 
士郎「じゃあ複雑な話は後にして、今は思いっきり食うか!お代わり欲しい人ー!」
 
アルトリアズ「「「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」」」
 
 
…………………………
 
 
士郎「食費、どうしよう…」
 
俺はこの先2日分は優に超える程の食材の山があった後を見て、セイバー達の食べっぷりに驚きを通り越して恐怖に震え上がっている。
 
俺と凛とセイバー達は食後、皆が帰った後のリビングでこれからの事を話していた。
 
凛「ひとつ聞きたいことがあるの。今のあなた達からは魔力を微塵も感じない。今、あなた達はサーヴァント?それとも人間?」
 
セイバー「それは分かります。今の私達は、サーヴァントの頃の身体能力こそはそのまま受け継いでいますが、魔力は一般人と同等。怪我をしたら人間と同じ回復時間を要しますし、寿命も来ます」
 
士郎「つまり、セイバー達は人間、ってことでいいんだな」
 
セイバーはコクッと頷く。
 
セイバー「私には、この世界における生が与えられている。この世界では、一人の少女として生きることが可能です」
 
士郎「そうか……」
 
言いたいことは山ほどあった。
 
だが、どれもこれも喉元で引っかかって上手く出てこない。
 
俺はセイバー達を見渡して、一番聞きたい事を聞くことにした。
 
士郎「なぁ、セイバー。今のセイバーはサーヴァントとしてのセイバーじゃないんだろ。その…勿論セイバーっていう名前も良いんだけど、本名みたいなのは…なかったのか?」
 
セイバーは一瞬驚いたように見えたが、俺が言いたいことを理解したのか天使のような微笑みで返してきた。
 
セイバー「私の真名は、アルトリア・ペンドラゴン。ですので、人間としての私はアルトリア、とお呼びください」
 
士郎「アルトリア…それが…セイバーの…名前…」
 
アルトリア。
 
アルトリア。
 
何度も声に出す。
 
何度も頭の中でその名を呼ぶ。
 
もう失わないために。
 
二度と、彼女のそばを離れないために。
 
士郎「それで、奥の皆さんは…」
 
黒いセイバー「私もセイバー、アルトリア・ペンドラゴンだ。だが、それでは名前が混ざってしまう。黒セイバー、黒トリア、好きなように呼ぶがいい」
 
大人びたセイバー「私は本来ランサーである身。普通にランサーでも、槍ト
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