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夢幻水滸伝
第百七話 若草山にてその十五

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「やっていかないとね」
「しっかりと」
「そう、文化の政も」
 歴史に限らずとだ、アレンカールはさらに話した。
「そちらもね」
「そうですね、言われてみますと」
「こっちの世界の歴史もね」
「空白の期間もやがては」
「わかる時が来るし」
「またわかる様にですね」
「調査して」
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「はっきりとさせて」
「書いて残していくわよ」
「そうしていきますね」
「幸いこの世界も印刷技術があって」
 アレンカールはこの技術の話もした。
「本も大いに造られるしね」
「出版社も多くありますし」
「だからね」
「歴史も残しやすい」
「若し書き残しても」
 アレンカールは今度は吉川に話した。
「一冊だけの本だと若しその本が燃えたらね」
「終わりだ」
「けれどこれが何百冊何千冊とあったら」
 それならと言うのだった。
「大丈夫でしょ」
「一冊燃えてもな」
「ええ、しかも印刷は金属印刷で」
 起きている世界ではグーテンベルクが発明したものだ、この技術が本の普及に大いに貢献したことは歴史にある通りだ。
「木製よりも多く印刷出来る」
「そのことも大きい」
「こうした技術も使って」
「そのうえでだな」
「この世界の空白の歴史も調べて」
 そうしてとだ、アレンカールは吉川に話した。
「そのうえでね」
「書き残していくな」
「この世界の後世の人達の為にもね」
 アレンカールは吉川そしてアフリカの星の者達に話した、そうしてそのうえで今は若草山を見ていいくのだった。


第百七話   完


                   2019・3・24
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