暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth25-B圧倒的暴力と超絶的暴力〜Adversa Virtute RepellO〜
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テメンアンキそのものをへし折ってやるけどな。
?―?―?―?―?―?
――エテメンアンキ・玉座の間
「こんな馬鹿な事があって堪りますか!!」
テウタは、玉座の間を襲った震動の所為で玉座から転げ落ちていた。彼女の融合騎マラークもまたバランスを崩して転倒したが、すぐに立ち上がってテウタを立ち上らせようとする。玉座の前面に展開されている1枚のモニターには、オーディンの推測通りノイヴェート丘陵での彼の姿が映っていた。
テウタは確かにずっと見ていた。オーディンがセフィロトの樹を描いている姿も、エリーゼと協力して発動している姿も、アースガルド艦隊を召喚した姿も、“シュヴェルトラウテ”を構えた姿も、銃器軍を展開した姿も、特大砲撃ヘルヴォルズ・カノンを発射した姿も、だ。油断していたわけではなかった。ただ、エテメンアンキの障壁を信じていただけだ。マラークの手を借りて立ち上ったテウタは再び玉座に腰掛け直す
『エテメンアンキ第三砲塔が攻撃を受け破損、半ばより折れ、地上へと落下を始めました』
「王都に!? 今すぐカレドヴルフで破砕しなさい! あれほどの巨大なモノがこの高度から落ちれば、王都は壊滅します!」
エテメンアンキからの損害報告を受け、テウタは顔を真っ青にしそう命令を下す。その命令の下、エテメンアンキは自身の柱をカレドヴルフで消滅させた。モニター越しにそれを見て安堵。そして「これが、かつて世界に名を馳せた者の実力・・・!」オーディン――いや、ルシリオンの“力”に戦慄していた。
『警告。敵性存在周辺に強大な魔力反応が発生』
「彼の周りに浮いているあの変わった物体からですね・・・。障壁レベルを最大。防御後、カレドヴルフを8ヵ国王都へ向け発射しなさい。徹底抗戦というのであれば、こちらも手を抜きません」
テウタが怒りと嬉しさ、真逆の感情を表情に出しつつそう指示を出す。エテメンアンキは自らの王であるテウタに『了解』と応じたが、すぐに別の報告を入れた。
『警告。テウタ陛下の領地イリュリアへと進軍する敵性戦力を感知。総人数・約10万。戦船・22隻』
「騎士団には騎士団を。戦船には戦船をぶつけるまで。そして思い知ってもらいましょう。護るべきものを護るために戦いに挑み、ですがその護るべきものを先に失う絶望というものを。それでも立ち上ってもらいたいものですね。それでこそ新世界創造の敵として、私を楽しませ・・・っ」
テウタはハッとして口元を手で押さえる。だがそれでも彼女の口は笑みに歪む。戦争に、楽しむ、という感情を持ち出したくないと思っていながら、無意識にポロッと零してしまった本心。レーベンヴェルトの再建。
そのために天使と悪魔、2つの顔を持つ神になろうとしている人間テウタ。しかし彼女の心の内からはもう古くからのレー
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