第六幕その十一
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「わし等はこの島の住人だよ」
「夫婦で暮らしているのよ」
女の人は恵梨香達にこうお話しました。
「ずっとね」
「そうしているんだよ」
「そしてオズの国の住人でもあるからね」
「このことも覚えておいてね」
「はい」
五人はイヌイットのご夫婦に笑顔で応えました、そうして暖かいお茶を飲みながらそのうえでお話をはじめました。
お茶は今日はレモンティーでドーナツとキャラメルそしてカラフルなケーキトいったセットでした。そのセットも楽しみつつです。
ご夫婦は恵梨香達にこう言うのでした。
「いや、君達のことは聞いていてね」
「一週間位前にこの島に来ていたと聞いたけれど」
「わし等にその時会わなかったからね」
「残念に思っていたのよ」
「けれどこうして来てくれてね」
「会えて嬉しいわ」
「船長さんのお考えでなんです」
恵梨香が答えます、ドーナツを食べながら。
「私達がご夫婦ともお友達になるべきだって言われて」
「それでか」
「もう一度この島に来てくれたのね」
「それで今わし等とお茶を飲んでいる」
「そういうことなのね」
「はい、船長さんがそう考えられて」
それでというのでした。
「お会い出来て」
「一緒にお茶を飲んでね」
「お菓子も食べてだね」
「お話もしてお友達にもなる」
「そういうことね」
「いや、考え通りになって」
それでと言った船長でした。
「よかったよ」
「いい人がお友達でいてくれて」
トロットも言ってきます。
「そうしたお友達が沢山いればね」
「それは幸せだね」
「本当にそうよね」
「わし等は果たしていい人か」
「それはわからないわね」
ご夫婦は二人でお顔を見合わせて笑ってお話しました。
「果たしてどうか」
「それはな」
「心からそう言う人で悪い人はいないよ」
モジャボロがお二人に笑って言いました。
「自分はどうって自覚していい人になろうとするからね」
「そういうものかな」
「そうだといいけれど」
「うん、お二人はね」
本当にというのです。
「僕もいい人だと思うよ」
「人は目を見ればわかるというけれど」
ビリーナは実際に今お二人の目を見ています。
「二人共とても優しい目をしているわね」
「じゃあわし等は優しい人かな」
「そうだといいけれど」
「若しそうでなかったら」
「そうなりたいわ」
「前のノーム王も今は凄く奇麗な目をしているわ」
オズの国に何度も悪いことをしようとしたこの人もです。
「楽しく暮らしてね」
「あの人は本当に色々しようとしたわね」
恵梨香のノーム王のことを知っていて述べます。
「何かと」
「ええ、けれど今ではよ」
「奇麗な心になったのよね」
「それで楽しく暮らしているのよ」
「そ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ