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とあるの世界で何をするのか
第十三話  多才能力者(マルチスキル)
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早いですね」

 そう言うと俺は、頭の前でパチパチと電気を放電させながら、右の掌に炎をまとわせ、左の掌に空気を集めて風を起こした。

「ほう」

「なっ!?」

 何と言うか、前も似たような反応を見た気がするけど、あまり驚いた様子ではないアレイスターと、かなり驚いた様子の土御門さんが対照的である。

「とまぁ、こんな感じで複数の能力を使えるようになっちゃったんですけど、こういうのって確か有り得ない筈なんですよね? 違いましたっけ?」

「君の場合、もはや何をやっても不思議ではないと思うのは私だけかね?」

「そうだにゃー。驚きはしたが、こればかりは俺も同感だにゃー」

 俺が尋ねると、アレイスターの答えに土御門さんも賛同していた。

「これって、このまんま外で使っても大丈夫なの?」

「確かに他のやつに知れると大変なことにはなるにゃー」

「それでは、学園都市の頂点に君臨してみるかね?」

 俺の疑問に土御門さんは当然の反応だったのだが、アレイスターさんはさらりととんでもない発言をしてきた。

「いやいやいや、さすがにそれはどうかと……」

「ふっ、まあいいだろう。それに関しても私が何とかしておくとしよう」

「ありがとうございます」

 結局何とかしてくれるみたいだけど、あれってアレイスター流の冗談だったりするのだろうか……。

「用件はそれだけかね?」

「あ、はい、そうです。色々手配してもらってありがとうございます」

「その分だけ君にはこれから働いてもらうつもりだから、覚悟しておいてくれたまえ」

「了解です」

 俺が答えた瞬間には結標さんが現れていて、次の瞬間ビルの外に転送されていた。

「また頼むぜい」

「ありがとねー」

「ええ」

 結標さんにお礼を言うと車へと戻る。そう言えば、この時点ではまだ結標さんはグループの一員ではないのだ。というか、まだ一方通行やエツァリもグループの一員になってはいないので、現時点でグループの主要メンバーは土御門さんと俺だけということになる。

「ねー、土御門さん。グループって基本的にどんな仕事をするものなの?」

 他の暗部組織はだいたいメインに4人居て、その下に下部組織があるみたいな感じだったと思うけど、グループの場合どうなんだろうと疑問に思ったので聞いてみた。

「そうだにゃー、俺だけだった時にはほとんどがねーちんとかの関係方面ばっかりで、たまにそういう関係者が学園都市に入り込んだ時ぐらいしか仕事が無かったんだけどにゃー」

「やっぱりそうだったんですね」

 だいたいが俺の予想通りといったところか。そういえば土御門さんが『魔術』という言葉を使わないのは運転手が居るからだろう。ということは
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