爪編:トークルームV
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て待っていて」
この家に来てから料理はオウカがしてくれていたけど、自分でも作りたくなる時があり、たまにこうして台所に立つこともある。
兄さんも食事を用意してくれることもあるんだけど、昔の兄さんなら考えられないことだな。
きっと兄さんもオウカのことを家族と認めて…。
「GV、余計な思考は身を滅ぼすぞ」
…それにしても…背後から強い視線を感じるんだけど…振り返ると、オウカが満面の笑みでこちらを見つめていた。
「ど、どうしたの…?」
「いえいえ、料理をするGVの後ろ姿が素敵だなあと思いまして。シアンさん達が羨ましいです」
「…茶化すのなら、オウカの分は無しにするよ」
「茶化しているなんてとんでもないです!本当に素敵なんですって」
「………おい、仲が良いのは結構だが、夕食を早く作れ。」
「あ、うん…」
(シアンは焦りを感じた)
《シアンの料理》
机の上にノートが広げっぱなしになっており、シアンが読んでいた…。
「シアン、駄目だよ。オウカの私物を勝手に見たら…」
「あ、GV…お兄さん」
「献立表かそれは?」
「…私ね、テーラちゃんと料理の勉強してた時、栄養について少しだけ調べたことがあるの。この献立、ビタミンもミネラルも、カロリーもちゃんと考えられて…オウカさんがGV達のこと、どれだけ大切にしてるか…分かる…」
「それで勝手に沈んでいたのか…馬鹿馬鹿しい」
「う…」
「兄さん…」
「お前とオウカでは過ごしていた環境に差がある。お前より3年生き、ちゃんと学べる環境にいたオウカとでは差があって当たり前だ。オウカのことを羨む暇があるのなら努力をしろ…努力もしないで羨むのは馬鹿のすることだ…才能がない訳ではないんだ…やれば何時かオウカのような料理も作れる…だろうな恐らく」
「何でそこで断言してくれないの?」
「今でも砂糖と塩を間違えているのはお前だろう。だから断言は出来んな」
「う…っ」
呻くシアンを放置して兄さんは去っていった。
「シアン、大丈夫だよ。シアンも何時かオウカのように美味しい料理を作れるようになるよ」
「GV…うん、ありがとう…」
(シアンとの心の繋がりを感じた)
《恋愛》
私達は今、恋愛ドラマを一緒に観てみたんだけど…内容がGVからすればかなり気恥ずかしいのか気不味そう。
「はあー…いいなぁ、ロマンチック…」
「はい…私達も何時かあのような恋をしてみたいですね…」
「そ、そう…」
うっとりとした表情で言う私達にGVは引き攣ったような表情を浮かべていて、お兄さんは既に寝て…いなかった…。
「兄さん…起きてる?」
「………ああ…起
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