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蒼と紅の雷霆
爪編:トークルームV
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《唐揚げの味付け》


「む、この唐揚げ…美味いな…味付けが今までと違う気がするが…」

「オウカ、もしかして、唐揚げの味付け変えた?」

「調味料を変えてみたのですがお口に合うでしょうか?」

「兄さんも言ってたように凄く美味しいよ。勿論、前のも美味しかったけどね」

「俺はどちらかと言えば今回の唐揚げの味付けの方が好みだ…まあ、前までのも美味かったがな」

「ふふ、ありがとうございます」

ふと視線を感じ、ちらりと横を見るとシアンが唐揚げを噛りながら僕達を見つめていた。

「どうかした?」

「え?ううん!何でもないよGV!(あんなに幸せそうなGV…あの家で過ごしていた時は見れなかった…皇神に追われていたからかもしれないけど、オウカさんの温かくて美味しいご飯を食べてGV…幸せなんだろうな…お兄さんだって、オウカさんのご飯を食べてる時は何時もよりずっと穏やかで……オウカさんは私のことを羨ましいって言ってたけど、歌うことしか出来ない私はオウカさんみたいなことはしてあげられない…)」

(シアンは焦りを感じた)


《ソウとパンテーラ》


「それは写真ですか?」

「うん」

隠れ家で過ごしていた時の思い出の写真を入れたアルバムを見ていたら後ろからオウカが話し掛けてきた。

「GVにシアンさんにソウさんにテーラさん。4人での写真が多いんですね」

「うん、兄さんは必要以外の外出はしないで訓練か寝てばかりだからテーラとシアンが理由をつけて外に連れ出したりしたよ」

何せフェザーでのプライベートな集まりにすら全然出席しようとしない。

カラオケや海水浴にすら付き合おうとしなかったから、フェザーのみんなからの兄さんの評価は“付き合いが悪すぎる”だ。

「まあ、ソウさんは外出が嫌いなんですか?」

「嫌いと言うか…面倒だったり人混みが嫌いだったりとかあるけど…やっぱりあの時はまだ無能力者と関わる可能性がありそうな外出は嫌だったみたい…オウカは今の兄さんしか知らないから信じられないかもしれないけど、この時期の兄さんはまだ無能力者への態度が冷たくて」

「そうだったんですか…あ、でもGV…ソウさんとテーラさんのツーショットですよ?」

「あれ?こんな写真…撮ったかな?」

「ひょっとしたらシアンさんが撮ったのかもしれませんね…もしかして会話中の写真でしょうか?ソウさん、テーラさんに微笑ってますね。GVにそっくりな優しいお顔…やっぱり兄弟ですね」

「そ、そうかな?」

正直、僕もこんな表情を浮かべる兄さんはあまり見たことがない。

何時も不機嫌でフェザーにいた時でさえ味方に対しても神経を張り詰めて、眉間に皺を寄せている表情ばかりだったのに…。

こんな柔らか
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