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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第二十八話 人形
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避するものの、拳に溜まった熱によって火炎弾が発生し、ソウの身を焼く。

「チッ…!」

「(ガレトクローネの炎に耐えるとは…あのアーマー…どうやら特別な処置が施されていると見える…)」

「(今の奴ならばギガヴォルトセイバーで倒せるか?いや、念には念を入れなければならん。シャオに用意してもらった装備を使うことも視野に入れなければ)」

互いに次の攻撃に思考を巡らせ、アスロックは謡精の力を解放し、切り札を切る。

「これで貴様を焼き上げる…!糸が紡ぎし機人の演舞!絡み手繰るは死の運命!この戦場こそ我が厨房!!ビートアップアントルメ!!」

ジャンプし、浮遊するとガレトクローネを分解し、それぞれの部位を操作する。

「っ!!」

「アン!ドゥ!トロワ!キャトル!逃げ惑え…サンク!仕上げだ!!」

レーザー、ソード、チャクラム、鉄拳からの衝撃波、とどめの本体による連続攻撃。

「元に戻れ…そして…残りの余熱で焼き尽くせ!」

そしてガレトクローネのエネルギーを全て使った熱線が炸裂する。

回避不能の一撃を放ったことでアスロックは勝利を確信したが…。

「迸れ、紅き雷霆よ!!閃くは破滅の雷光!紅雷の刃よ、敵を斬り裂け!ギガヴォルトセイバー!!」

ソウは真っ向から銃を大上段に構えてSPスキルの雷刃波を放った。

通常のギガヴォルトセイバーでは相殺がやっとの威力だったが、シャオに用意してもらった装備、“破壊神のペンダント”はソウのギガヴォルトセイバーをGVのグロリアスストライザーと同質の物に変化させる装備。

つまりクードスによって威力が変動するようになる。

「っ!いかん!!」

それを見たアスロックが焦る。

ガレトクローネにはまだ大量の弾薬と熱エネルギーが残っており、そんな状態で紅き雷霆の高出力の雷撃をまともに受けては大変なことになる。

アスロックは慌ててガレトクローネと糸を切り離して離脱しようとするが、間に合わずにガレトクローネは真っ二つに両断され、大爆発に巻き込まれる。

吹き飛ばされて地面に叩き付けられたアスロックに対してソウは雷撃鱗でダメージを多少軽減させることに成功していた。

「くっ…何とか倒せたか…(危なかったな…少しでもEPエネルギーの復活が遅れていれば…)」

「っ…ガレトクローネが…どうやら貴様を侮っていたようだ…ガレトクローネが破壊され、奥の手であるアレはまだ未完成だ…ここは退かせてもらう」

アスロックは傷付いた体を引き摺りながら退却していく。

『ソウ!追わないの!?』

「無理だ…先程のギガヴォルトセイバーと爆発から身を守るための雷撃鱗で力もEPエネルギーも空の状態だ。復帰まで少し時間がかかる…今回は見逃すしかないだろう…安心しろ
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