第五章
[8]前話
「その君達が塔に来ると思っていた」
「そうだったのですか」
「それで実力を見たかったが」
「どうだったのでしょうか」
「見事な実力だ、ここまでほぼ無傷でしかも秘宝を全て手に入れた」
二人は実際にそうしてきた、天使達を圧倒していたのだ。
「問題ない、この世界を救える」
「そこまでの力が、ですか」
「君達にはある、ではな」
「それならですか」
「この世界の危機を救ってくれ、そして機会があれば」
その時はともだ、ウリエルは話した。
「また会おう」
「それでは」
ビクトリアはウリエルに応えた、するとだった。
ウリエルはすぐに姿を消した、ビクトリアは玲子と共に天使を見送った後で塔を降りて後にし街に戻りギルドに依頼を終えたことを報告した、そうして感謝の言葉と報酬を受け取り。
ビクトリアは玲子を街のレストランに案内した、そこはイタリアンレストランで。
フェットチーネのペペロンチーノ、ラザニア、トマトとシーフードのピザ、スペゲティペスカトーレ、チーズマカロニにデザートにチョコレートケーキそして赤ワインを注文してだった。
乾杯して飲んで食べた、その中で。
ビクトリアの手にあるものが宿り同時に彼女の心に語り掛けてくる声があった、ビクトリアは声の言葉をそのまま玲子に話した。
「風魔の忍装束です」
「風魔忍者のか」
「はい、風魔小太郎が着ていた」
戦国時代の有名な忍者であるこの者がというのだ。
「それでして」
「どんな力や」
「かなりの防御力に姿も気配も自分が念じれば消してくれる」
ビクトリアはラザニアを食べつつ話した。
「そうした防具です」
「シーフには最適の防具やな」
「しかも素早さも飛躍的に上げてくれます」
「尚更ええな」
「はい、そして私自身」
ピザを美味そうに食べる玲子にさらに話した、自分の心に語り掛けてくる言葉をそのまま彼女にそうした。
「神託を適えて」
「そしてやな」
「全体的に一回り強うなりました」
「そのこともよかったな」
「そして」
ここでグラスの赤ワインを飲んで話した。
「ウリエルさんも言ってましたが」
「これからもやな」
「この世界を救う為に」
星の者として、というのだ。
「是非です」
「これで満足せずにやな」
「進んでいきましょう、まずは」
玲子にさらに話した。
「ここで飲んで食べて」
「それからやな」
「次の場所に行きましょう」
こう言ってまた飲んだ、そうしてだった。
ビクトリアはまた飲んだ、そのワインは実に美味く身体だけでなく心にも滲み渡った。ビクトリアはそのことを楽しみつつ目は次に行く場所に向けだしていた。
天使の塔の秘宝達 完
2019・9・27
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