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異能バトルは日常系のなかで 真伝《the origin》
第一部
第三章 異能訓練
3-2
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んの開戦の号令が掛かった。



まずは得意の遠距離攻撃。
捕まえたいから属性は……土だ!
この荒野は当たり前だけど地面が土のため精製する分の時間を掛けずに操れる。

人ひとりはゆうに飲み込める量の土砂の波が千冬ちゃんへ向かう。

この規模の土を人に向けたのは初めてだったから固唾を飲んで見つめた。

まあ、千冬ちゃんならすぐ反撃してくるかなぁ。
なんて思いながら見ていたら、ふつーにそのまま

直撃した。

「ええーーっ!」

千冬ちゃんの異能は万物創造。
創姫《ワルキューレ・ロマンス》。
まあ万物創造って言ってるのはじゅーくんだけで実際はなんでもではなく、主に人工物(電気を利用した物を除く)とワープゲートと空間関係を作れる。まあそれだけでも充分凄すぎるくらいだけど。

いつもの千冬ちゃんならシェルターを作るなりして対応してくるはず。

千冬ちゃんの姿は土砂の中へ消えていった。
あの量の土砂を受けたらすごい痛そう。
私が心配のあまり駆け寄ろうとした時、

ドォーンと千冬ちゃんのいた所が爆発した。

「ええーーっ!」

もちろん私はなにもしていない。
砂煙が大量に舞い突風で一時的に爆発地点が見えなくなるなか、私はただあたふたしていた。

そんな絶好の隙を敵が見逃すはずもなく。
どこからかカチャリと音が聞こえた。
目を凝らして煙の奥をよく見ると、


千冬ちゃんの服が軍服になってる……?


頭の中が疑問符で埋まる直前、千冬ちゃんが持っている物に気づく。

あれは……ロケットランチャー?

嫌な予感がして、さすがの私も理解した。
千冬ちゃんの構えと先程の音が示すことはつまり……。

「うそだよね?」
千冬ちゃんはそれに対しこう答えた。
「ふぁいあー」

わたしの悲鳴と爆発音が荒野に響き渡った。
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