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最悪の禍
第四章

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「そして表も」
「悪政敷いてやりたい放題や」
「そういうことですね、ですが」
 ビクトリアは確かな声で言った。
「全てはわかりました」
「今度はいよいよな」
「領主の館に入って」
「成敗や」
「そうされますね」
「そうする」
 こう言ってだ、実際にだった。
 玲子は今度はビクトリアと共に領主の館に乗り込んだ、ここで素性を告げたが領主に化けているマフィアは領主として応じようとしたが。
 玲子は大鎌を一閃させその首を刎ねた、そのうえで言った。
「後は生き返らせて聞く」
「!?まさか」
「もう俺達のことを」
「そや、もう知ってる」
 領主の側近達に化けているマフィアの者達の方を見ることなくだった、玲子は答えた。そうしてだった。
 ファミリーの者達も切り捨てた、ビクトリアも戦いマフィアの者達は術を使うことなく一掃してしまった。
 そのうえでファミリーの者達を捕まえ死んだ者は生き返らせて事情聴取を行った、その結果真相が明らかになった。全て玲子達の予想通りだった。
 殺され死体は埋められ魂は隔離されていた領主も救い出されたうえで玲子の指示で復活させられた、そしてだった。
 領主は善政を行い平和が戻った、尚マフィアの者達は全員車裂きや凌遅刑になり魂も消し飛ばされた。
 ことは終わったが玲子はビクトリアに彼女が知っている美味い店に行く前に眉を顰めさせてこんなことを言った。
「マフィアはそれだけで有害だが」
「それが領主になったりすると」
「その悪質さがな」
 まさにとだ、ビクトリアに話した。
「際立つな」
「表社会に出て権力を握ると」
「最悪の事態になるな」
「これ以上はないまでの災厄ですね」
「まさに、そのことがわかった」
 苦い顔でだ、玲子はこうも言った。
「ならず者が権力を持った時こそな」
「最悪ですね」
「そうなるわ」
 こう言うのだった。
「そしてそんな奴こそな」
「成敗すべきですね」
「そして選んだらあかん」
 玲子は民主政治からも話した。
「絶対に」
「ほんまにそうですね」
 ビクトリアもその通りだと頷いた、そうしてだった。
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