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異能バトルは日常系のなかで 真伝《the origin》
第一部
第三章 異能訓練
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れが普通だ。パンチの選択、間合いの詰め方、敵の動きの予測、そして隙の作り方。その他にも色んな条件が揃って初めて当たる。パンチ一つでこれだ。それが喧嘩、更に異能を扱う戦いになったらどれだけ難しいか」

ここでようやく一さんの言いたいことが分かった。
「お前達には戦闘経験が圧倒的に足りない。殺さずに勝つ戦法なんかは負けないくらい強くなってからだ」

「つまり、おれ達が次にすべき事は異能を使った実践訓練」
「正解だ」
そこで斎藤先輩も納得の表情を見せた。
「そうか。君達は千冬ちゃんの異能でどんな場所でも作れるし、高梨さんの異能で傷も治せる。正に修行に最適だ!」
「いやお前は分かっとけよ」
「えー、だって教えてくれないじゃんか」
調子を狂わされたかのように一さんは頭を掻くと、不意に席を立った。

「じゃ、準備出来次第始めるぞ」

「「「「「「え?」」」」」」

……始めるって……なにを?
「そりゃ決まってんだろ。模擬戦闘だよ」
事態を飲み込むまでに一さん以外の全員が沈黙した。そして
「「「「「「ええーーーっ??」」」」」」
部室全体に絶叫がこだました。
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