第百二十二話 関西からその一
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第百二十二話 関西から
久志と英雄は今は大学の講義が終わって大学の最寄りの駅のすぐ傍にある居酒屋にいた、二人用の席で向かい合って座って飲んで食って話をしていた。
自分の話が終わるとだった、久志は英雄に言った。
「ここまでな」
「お前はいったか」
「湖の南岸も手中にに収めてな」
「皇帝になったか」
「これまで話した通りにな」
そうなったとだ、英雄に今は焼酎を飲みつつ話した。
「なったぜ」
「それは何よりだな」
「ああ、ただな」
「酒はだな」
「ワインやビールはあってもな」
それでもというのだ。
「こうした酒はないからな」
「焼酎はだな」
「それで日本酒もな」
こちらの酒もというのだ。
「ないからな」
「そうか、だがそれを言うとな」
英雄はビールを中ジョッキで飲んでいる、そうしつつ言うのだった。
「俺もだ」
「状況は同じだよな」
「ビールはない」
今飲んでいる酒はというのだ。
「残念ながらな」
「お前ビール好きか」
「酒はどれも好きでな」
「それでビールもか」
「あちらの世界にいる時飲みたくなる時もあるが」
それでもというのだ。
「わかるな」
「そっちの浮島にはないよな」
「そうだ、こっちは逆にだ」
「日本酒とか焼酎だな」
「そういうものだからな」
酒はというのだ。
「だからだ」
「起きるとか」
「今の様にしている」
「ビールやワインを飲んでいるんだな」
「そうしている、そして食うものもな」
こちらもというのだ。
「残念ながらソーセージやスペアリブといったものはな」
「ないよな」
「刺身はあるがな」
久志の方にある肴を見ての言葉だ。
「それでもだ」
「カルパッチョだよな」
「そうした刺身はない」
日本の料理のそれはというのだ。
「残念だがな」
「そうだよな」
「俺は刺身が好きだが」
英雄はさらに言った。
「カルパッチョも好きでだ」
「ソーセージとかもか」
「好きだが」
それでもというのだ。
「ないからな」
「そこが残念なんだな」
「あちらの世界ではな、南蛮料理となるが」
「またそっちの浮島らしい名前だな」
「西の浮島はだ」
まさにそこはというのだ。
「実際にそう呼ばれている」
「そうだよな、やっぱり」
「それで南蛮料理はだ」
「珍しい料理になるか」
「そちらでもこちらの料理はそうだな」
東の浮島のとだ、理由は久志に問うた。
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