第二章
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実際に市庁舎に島崎と共に赴きそこで市長と会った、市長はゴブリンの老人で穏やかで気品のある赴きだった。
その市長が二人に市長室の応接用のソファ―に座ってもらった二人にテーブル越しに自分の席から話した。
「この街が歓楽街であることはご存知ですね」
「温泉街であって」
「はい、その両方で成り立っている街で」
こう横溝にも話した。
「歓楽街は毎晩盛況で」
「街もですね」
「賑わっています、ですが」
それでもとだ、市長は横溝に応えて島崎にも話した。
「近頃街で精気を吸い取られた男女が多く出ています」
「女性もですか」
「歓楽街は男性だけが利用するか」
「女性用の風俗店もですね」
「あります」
こちらもというのだ。
「そしてです」
「男女共ですか」
「様々な種族の」
「そして精気を吸い取られた人達は」
「よくて腑抜けになっているか」
「悪ければですね」
「そうです」
死んでいるというのだ。
「それで復活してもらっている人もいますが」
「それでもですか」
「こうしたことが続いているので」
「街としてはですね」
「この件を解決したいのです」
是非にと言う言葉だった。
「それで、です」
「わたくし達にですね」
「今回の件をお願いしたくお呼びしましたが」
「わかりました」
一言でだ、横溝は答えた。そうしてだった。
横溝は早速島崎と共にこの件、連続事件になっているそれの捜査と解決にあたった。その捜査がはじまってすぐにだった。
横溝は昼食の場で島崎に話した。
「精気を吸い取られるとなると」
「モンスターの仕業だな」
島崎は鋭い声で述べた。
「そうだな」
「はい、サキュバスにインキュバスに」
横溝は精気を吸うモンスターの名前も出した、二人共今はスパゲティやマカロニを赤ワインと一緒に楽しんでいる。
「夢魔に妖狐といったところですね」
「そうしたことで吸い取る奴が多いな」
「この世界では」
「ほなそうしたモンスターがこの街に潜り込んでる」
「そうでしょう、ですが」
横溝は食べつつ話した。
「精気の吸い取り方がです」
「尋常やないな」
「はい、これは」
「そうしたモンスターでも相当に力の強い」
「そうした種類が街に入り込んでいるでしょうか」
こう言うのだった。
「まさに」
「そうなるな」
「サキュバスやインキュバス、夢魔や妖狐は確かに精気を吸い取ります」
このことは事実だというのだ。
「ですが一番で腑抜けか死なせるまでに」
「精気を吸い取るとなると」
「それこそです」
「並のモンスターやないな」
「それこそ」
横溝は赤ワインを飲む島崎に話した。
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