第7章:神界大戦
第220話「たった一人の抵抗」
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っ……!」
「逃がさないよ!」
その挟撃を受け流すのを狙ったように、一瞬遅れてフェイトとレヴィが来る。
さらに、そんな二人をフォローするように後方から魔力弾も飛んできた。
「はっ!」
だが、優輝はそれらを最低限のダメージで切り抜ける。
攻撃の切っ先と魔力弾が掠り、優輝の体に傷が刻まれる。
「うっ……!?」
直後、流れるように肉薄していた四人が吹き飛ぶ。
優輝が傷を負うのを代償に繰り出したカウンターだ。
「(かつて行った、互換性のない代償。それによって僕は導王流の極致に至った。あの時は無我夢中だったから、どうやったかは覚えていない。だから、再び至る事は出来なかった。それは、例え同じ条件で感情を代償にした所で同じだろう)」
そもそもやり方を覚えていないから、自分から行う事は不可能だ。
優輝はそう思い、別の方法を考えていた。
「(だが、神界なら話は別だ)」
理屈が必要のない神界でなら、あらゆる事象に互換性が持たせられた。
“こうする代わりにこうなる”と、理屈のない決めつけのような対価が支払える。
「(感情を失う代わりに、極致に至る。そんな事もできる訳だ)」
“そう在るべきだから、そう在る”。そんな理屈にもならない事が可能。
それが神界だ。故に、一度そう“定めて”しまえば、不可能を可能にできる。
「う、ぐっ……!」
援護射撃と共に、サーラととこよが迫る。
フレンドリーファイアをさせないように、優輝は二人の攻撃を受け流していく。
だが、当然そんな事をすれば、傷はどんどん刻まれる。
「シッ!」
「えっ!?」
「くっ……!」
刀と剣が、優輝の腕を掠める。
その代わりに、とこよとサーラは大きく後ろに吹き飛んだ。
「っ……!」
直後、優輝は錐揉み回転するかのように体を捻る。
飛んできていた砲撃魔法や魔力弾などを躱すためだ。
「はっ!」
「(速い!?)」
直後、司が転移してシュラインを振るって来た。
神々の支援による強化を受けた状態だからか、その速さは優輝の想定を上回る。
直撃のダメージは受け流したが、大きく吹き飛ばされる。
「ッ!」
そこへ、狙ったかのように矢がいくつも飛んでくる。
椿と鈴の仕業だ。
吹き飛んだ状態から、優輝はなんとかその矢を創造した剣をぶつけて相殺する。
「くそっ……!」
手が休まる暇は存在しない。
さらに葵が仕掛け、その背後からは何人もの魔法や霊術が迫る。
このまま葵の攻撃を迎え撃てば、優輝はともかく葵が死ぬだろう。
そのために、優輝は自ら葵に突っ込み、まず一撃を受け流す。
「つっ……!」
斬
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