第7章:神界大戦
第220話「たった一人の抵抗」
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力弾を避けた。
「(射線上でもお構いなしか……!)」
今の攻撃は、全てではないとはいえ明らかに司と奏にも当たる軌道だった。
洗脳された影響か、イリスの指示なのか、皆は味方ごと攻撃するのに一切の躊躇がないらしい。
「(ふざけるな……ふざけるなよ……!)」
一度頭が冷えても、憤怒は収まらない。
むしろ、再燃するかのように再び燃え上がる。
「くっ……!」
奏と司に入れ替わるように、フェイトとアリサが来る。
同じように受け、想定していた行動をキャンセルさせて突き飛ばす。
「緋雪……!」
「あは、あはははははははははははははははははははは!!」
「(狂気が振り切れてる……!?父さんと母さんの死の影響か!?)」
咄嗟に片腕を犠牲に、緋雪の蹴りを防ぐ。
同時にいくつか矢と砲撃が飛んでくるが、直撃は避けた。
「(ああくそっ!また緋雪を“この状態”にしてしまった……!止める余裕なんて、今度はないというのに……!)」
両親の死に、緋雪は洗脳下でも嘆いた。
その悲しみが慟哭として、そして狂気として今振りまかれているんだ。
証拠に、狂気の笑みを浮かべながらも、緋雪は涙を流していた。
「ッ……!」
本音を言えば、何としてでも緋雪を止めたい。
だけど、今はそれどころじゃなかった。
凄まじい力で振るわれる攻撃を避け、受け流し、緋雪を突き飛ばす。
同時に、瞬間移動して一度仕切り直す。
「っ!」
……が、読まれていた。
咄嗟にヘッドスリップで飛んできた矢を避ける。
しかし、その矢は風を纏っていて、体勢に影響が出た。
「ッ―――!」
次に襲い掛かって来たのは、刀とレイピアの連撃。
先程の矢は椿の仕業で、連携するようにとこよと葵も仕掛けてきたのだ。
「(とこよは実力で、葵は動きを知っているから……!)」
導王流を以ってしても、二人の攻撃は捌ききれない。
どちらも、一対一でも凌ぎ切れない相手なのだ。
そして、不用意に距離を離せば……
「っ、つぁっ!!」
殲滅魔法が得意なはやて、ディアーチェ、ユーリ、アインスが仕掛けてくる。
四人一斉だと、いくらとこよと葵でも死ぬ。
故に、全力で霊力と魔力を放出して二人を射程外に吹き飛ばす。
「(ギリギリ……!)」
二人を吹き飛ばすために、僅かながら時間を使う。
結果、回避のための瞬間移動は本当にギリギリだった。
「ッ!」
もちろん、瞬間移動後も狙われる。
襲い掛かって来たのはサーラだ。そして、彼女だけじゃなかった。
「ちっ……!」
サーラの攻撃を受け流し、カウンターを防がれた所で体を逸らす。
紙一重
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