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Duel:05 他のお家の場合、夢の中の私と
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かだー。すごーい。

『『さ、御休みなさいませ』』

「うん、おやすみなさい」

 やわくて気持ちのいい枕元に二機を置いてから布団をかぶって瞳を閉じると……あっという間に……。

 ――――

『おーい? 起きてー?』

 遠くから誰かの声が聞こえる。だけど、何だろう? せっかく心地よく眠ってるのに。

『ちょっとー、申し訳ないんだけど起きてー、おーい?』

 エコーが掛かってるような感じだー。しかしうるさい訳じゃないけど、なんというか勝手知ったるこの声は……。

 え?

「は、私の声?」

『あ、やーっと起きた。やぁ私』

 青い空と海の世界。そして、目の前には文字通りの私がそこに居て、困ったように笑ってる。ただ唯一違うのが、私は髪が短いままなのに、眼の前にいる私は髪が長いままだ。

「……どゆこと?」

『いやぁ、それを説明するのは時間がないんだよね。で、相談というか一つお願いがあるんだけど、良い?』

 眼の前の私が言葉を紡ぐ度に蒼い世界に亀裂が入っていく。それに比例するように、目の前の私の瞳が少しずつ緋色に染まっていく。

「え、あ……眼が」

『へ、あぁ。気にしないで……は無理だよね。あー違う。そうじゃなくて。私から私にお願いがあります。もしも、あの人(・・・)が自分を見失った時。私に一時的に体を貸して欲しいんです』

 ……あの人(・・・)って、もしかしなくても響だよね。だけどなんで。

「……話が見えない。見失うも何も、響にはフェイトさんが―――」

 眼の前の私が静かに首を横にふる。それは何処か悲しそうで、辛そうにしていて。

『説明したいけど、もう時間だ。ごめんね私』

 ゆっくりと私から離れていく。いや違う、コレは私が離れていってるんだ。

「待って、どういう事!?」

 世界が砕けると共に、今は真っ暗な空、それも星も見えない程黒い天に、人を呑みこまんとしている漆黒の海。
 そんな中で、髪の長い私だけが淡く輝いて。

『どうかあの人を思い留めさせて欲しい。それでもダメだったら、どうか私に―――』

 体を貸して欲しい。

 そう言ったように聞こえたけど、そこで意識が途切れて―――

 ――――

「……何だったんだろう?」

 気が付けば朝になってた。

 
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