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異能バトルは日常系のなかで 真伝《the origin》
第一部
第一章 裏返る日常
1-1 裏返る日常
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」
そこでようやく彩弓さんと鳩子がフォローしてくれた。
偽装のような使える異能は持ってませんとかじゅーくんはおバカだけど勉強はそこそこだよとか。
あれ、もうそれディスってね?
しかしおかげで二人も納得してくれたようだ。
「未だに信じきれないけど、安藤ごときが厨二の癖に勉強だけはそこそこ出来るのは分かったわ。安藤、あたしに数学を教えて」
「どんなお願いの仕方??」
「千冬はいい。アンドーに教わって勝つなんてことは千冬のこけんに関わる。一人で勝つ。ペットに負けるのは主人として許されないことだから」
「おれいつペットになった??」
そんなやりとりを見て彩弓さんと鳩子はくすくすと笑っていた。
??????
みんなと別れてから少し経った頃。
見慣れた帰り道の途中には人通りが少なく暗いトンネルがある。
歴戦の猛者であるおれでさえ毎回通るたびに寒気を感じる。
早く通り抜けようと急ぎ足で歩いていると、前から来た人と肩がぶつかった。
「おい」
うわあ。
確かにこの通路は狭いとはいえ二人は普通に通れるし、なんならこの人今自分からぶつかってきたように見えた。
あまり関わらない方がいいな。触らぬゴッドに祟りなしだ。
「お前が安藤寿来か」
足が止まり思考が巡る。あれ、こいつと知り合いだっけ?
目の前の男は短い金髪。強面でいかにもヤンキー。顔をよく見てみるも記憶にそれらしき人はいない。
「おれは北高の山崎って言うんだけどよ、ちょっとツラ貸せよ」
北高といえば偏差値が低く治安が悪いことで知られている所だ。
名前にも聞き覚えがないので逃げるが吉とおれは早足でその場を後にしようとした。
「さっきの女は櫛川だったか?」
(こいつ鳩子のことも知ってるのか?)
「あいつも異能を持ってるらしいな」
「??」
動揺を隠せたかと問われれば自信がない。
この展開を待ち望んでいた自分もいたはずなのに、いざ直面してみるとあるのは疑問と未知への恐怖だった。
(どうすれば……? 誤魔化してみるか? それともみんなを呼んだ方が……、いやおれの危険は少ないがみんなを危険な目に遭わせることに……)
「お前がダメなら次は女の方だな、あまり気は進まねーが。なあどうする……っと」
その言葉を聞いた時自分の中にどす黒い怒りが生まれた感覚がした。
「おー、そう睨むなって」
チンピラはニヤつきながら言った。
「で? どうする?」
決まりだ。
こいつはおれ一人で相手する!
「いいぜ。付き合ってやるよ」
「そういうの嫌いじゃ
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