ハイスクールD×D 血塗れの騎士
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が消滅する。漏れ出したフェルミオンを浴びて曹操も消滅した。確かにすごい技だけど、相羽さんは大丈夫なのだろうか?
「オレのコピーか」
オレたちの前に少しくすんだ色をしているテッカマンブレードたちが立ちふさがる。
「どうだ、自分のコピーに出会った感想は」
「ふん、心まではコピーせずに操り人形にしているんだろうが、それが失敗だと言わせてもらおう。そいつらが何人いようが、このオレは殺せん!!」
コピーたちの群れに突っ込み、テックランサーを振るうたびにコピーが両断されていく。
「ば、バカな!?完全に能力はコピーしたはずなのに!?」
「心をコピーしていない木偶人形とオレを一緒にするな」
「何をやっているんだ!!ブラスター化でケリをつけろ!!」
コピーたちが一斉にブラスター化し、次々と落ちていく。そしてクリスタルが砕けるようにして消えていく。
「何が、何が起こったと言うんだ!!」
「心をコピーしなかったのが貴様の敗因だ。ブラスター化はリスクを伴う強制進化だ。並の精神ではショック死を起こすような激痛に苦しむ。それに耐えれなかっただけだ」
そして目の前でブラスター化を果たす。ユーグリッドをあざ笑うかのように。
「見えるものしか見ない貴様に、本当の力を引き出せるわけがない!!」
テックランサーにフェルミオンをまとわせてユーグリッドを両断する。命を弄ぶ外道に生きる道はない。
「これが幽世の聖杯」
リゼヴィムが自ら口に出していたヴァレリー・ツェペッシュから奪った神滅具の一部。この力を十全に使えれば、黒歌を目覚めさせることができるはず。幽世の聖杯を拾い上げ、ボロボロの身体をテックランサーを支えに歩く。
「長かった」
人から獣へ、獣から人へ、人から悪魔へと移り変わり戦い続けてきた。その戦いに一つの区切りがもうすぐ着く。それが終われば、どうするか。大抵のはぐれや反乱分子は処分したからな。昔の夢だった天文学者でも目指すか。いや、その前に黒歌のリハビリが先だな。
「だから、まだ死ねないんだよ!!」
目の前に現れる邪龍の残党に向かって吠える。オレの思いに応えて幽世の聖杯がオレの身体を僅かながらも治療する。これでまだ戦える。
「死ねええええええええええ!!」
「おはよう、黒歌」
「……タカヤ?それに、白音?」
幽世の聖杯を預けた白音によって黒歌が目を覚ます。痩せ細った手を握れば、握り返してくれる。それだけのことなのに涙が止まらない。これで区切りは着いた。全身から力が抜ける。
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