爪編:トークルーム
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み物をしていたら夢中になってしまって、お腹、空いてませんか?簡単にでしたら、お夜食作りますが」
「うーん…お願いしようかな」
「はい、お願いされました。では少しお待ちくださいね」
そう言ってオウカは台所に向かって行った。
…どんなに僕達が遅く帰ってきてもオウカは必ず起きて待っていてくれる。
僕達を待たずに寝てもいいよと何度も言ったが、オウカは“夜は編み物が捗るんです”と言って聞かない。
戦いで疲弊した僕達を自分に出来ることで何とかしたいと言うオウカの厚意なのかもしれない。
だからこそ兄さんも彼女を認めているんだと思う。
「お待たせしました。きつねうどんです」
「ありがとう…何ていうか…温かいね、オウカは」
「ありがとうございます。でも、GVほどじゃありませんよ?」
「あうう…」
シアンがこっそりと僕とオウカを見ていた…お腹空いてるのかな?
(シアンは焦りを感じた)
《シアンが沢山食べれば…?》
食卓…正確にはシアンの分だと思われる…思わず圧倒されるほどの量の食事が用意されていた
「オウカ…シアンの分だけ、やけに量が多くない?今日のご飯…」
「モルフォさんはシアンさんの中に宿っているんですよね?」
「え?う、うん…そ、そうだけど…何の関係が…?」
その質問にシアンは不思議そうに…自分の食事の量に圧倒されながら尋ねる。
「シアンさんが沢山食べれば、きっと…モルフォさんにも栄養が行き渡って、モルフォさんのサイズも元通りになるかもしれません」
『ねえ…オウカ…アタシは第七波動(幻)だから、シアンがいくら食べてもシアンが太っちゃうだけで意味ないんだけど…』
「そうでしたか…」
『流石に太ったシアンなんて嫌だわ。私には何の問題がなくても』
「でも、シアンさんは13歳にしては発育があまり良くないですし、沢山食べて沢山運動しないと、発育の遅れは取り戻せませんよ?」
「確かにな、正直同年代の奴らと比べてシアンは体重も身長もまるで足りていないからな…正直無理して食べて運動を繰り返さないと発育の遅れは確実に取り戻せないだろう…俺としたことが少々シアンを甘やかし過ぎたかもしれん。シアン、食事が終わったら屋敷の庭で体作りをするぞ」
「え…?」
オウカの言葉に兄さんが同意して、シアンの顔が真っ青になる。
でも確かにシアンは同年代の子と比べても身長も体重も足りない…シアンのためにもここは心を鬼にするべきかもしれない。
「そうだね、シアン。頑張ろう」
「GV!?」
「よし、まずは食後に軽くウォーキングをして…」
「シアンさんの食事関連は任せて下さい」
「僕はシアンに付き合って、倒れたりし
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