暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン15 暗黒の百鬼夜行
[8/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
太い腕で勢いよく指を鳴らすと、瞬く間に演目に相応しい衣装がその全身を覆っていく。小さな顔と巨大な口だけは外に出ているものの、それ以外の下半身と両腕を丸々包むサイズの赤い棘や鱗をあしらい尻尾と翼までついた衣装に、帽子代わりにその頭から伸びる竜の首……早い話が、演目名が語る通りの火竜の着ぐるみであった。

「『そして私が魔界台本を発動したことにより、またしてもメロー・マドンナの効果が発動いたします。彼女のモンスターゾーンで奏でる歌はデッキの仲間を呼び出し、レベル4以下の魔界劇団1体をこのターンの間だけ登板させる力を秘めているのです。魅力あふれる魔法のアイドル、魔界劇団−プリティ・ヒロイン!』」

 魔界劇団−プリティ・ヒロイン 攻1500

 とんがり帽子の魔女っ子もまたニゲ馬車に飛び乗ろうとして、その寸前ですでに定員いっぱいな状況に気がついて空中制止を掛ける。そのまま呆れ顔で仕方ないなあといわんばかりに手にしたステッキにまたがって、ニゲ馬車上空の斜め後ろからついていくことに決めたらしい。

「『さあ、いよいよクライマックスです!このターンはデビル・ヒールにニゲ馬車の耐性を付与し、さらにティンクル・リトルスターのペンデュラム効果を発動!デビル・ヒール以外のモンスターはこのターン攻撃できなくなる代わり、選ばれたデビル・ヒールはこのターンで3度までモンスターへの攻撃が可能となります。竜の力を得たことで一時的に悪霊を焼き尽くすことが可能となったデビル・ヒール、いざ悪霊退治へと出発いたしましょう!』」

 2重3重の強化を受け、これ以上ないぐらいのやる気に満ちたデビル・ヒールが今は竜の着ぐるみに包まれたその剛腕をぶんぶんと振り回す。抜け目なく手綱を操るビッグ・スターの号令に従い、ニゲ馬車が再び走り始めた。

「『我々魔界劇団は、私のエンタメは、断じてまがい物などではありません!バトル、火竜デビル・ヒールでドラッグウィリオンに攻撃!』」

 魔界劇団−デビル・ヒール 攻3000→オルターガイスト・ドラッグウィリオン 攻200(破壊)
 巴 LP4000→1200

 猛スピードで直進するニゲ馬車から飛び降りることで、その勢いも加わった高所からのドロップキックが弱体化された異形の魔女の体を軽々と吹き飛ばす。

「ぐっ……!!」
「『この瞬間、火竜の住処の効果を発動!発動ターンに対象にとったモンスターがバトルで相手モンスターを破壊した時、相手プレイヤーは自身のエクストラデッキから3枚のカードを選んで除外しなくてはなりません。そして戦闘ダメージの発生したこの瞬間にプリティ・ヒロインの効果発動、メルヘンチック・ラブコール!キュートな彼女の恋の魔法により、相手モンスター1体の攻撃力は今発生したダメージの数値だけダウンいたします。これにより、九
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ