ターン15 暗黒の百鬼夜行
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スタイルを身に付けて以来ただの1度もなかったミスだ。それがまた、彼の心の動揺を嫌でも物語る。
「『それではいよいよこちらのターン、今回この悪霊退治へと志願した勇敢なる戦士たちに、まずは戦いの歌を送りましょう。ライトPゾーンにスケール0、メロー・マドンナをセッティングし、その効果を発動!私のライフ1000を支払い、その妙なる歌声はデッキから更なる団員を私の手札へと誘います。この効果により手札に加えたスケール9、まばゆく煌めく期待の原石。魔界劇団−ティンクル・リトルスターをレフトPゾーンにセッティング!』」
鳥居 LP3000→2000
さらにライフを削りこそしたものの、再び張られたそのスケールは0と9。これは、彼に用意できる中ではほぼ最高の数値幅である。そして間髪入れず、そのスケールが生かされる時が来た。
「『それではいよいよご登場いただきましょう、こちらが本日の戦士たちです!まずは再びのご登板、魔界劇団−ビッグ・スター……そしてもう1人は怪力無双の剛腕の持ち主、その自慢の筋肉は果たして闇を住みかとする悪霊に通用するのか!?魔界劇団−デビル・ヒールです!』」
ニゲ馬車の座席、中央に座る鳥居の左右に、それぞれ上空から2体の演者が飛び込みを決める。細身のビッグ・スターはなんてことなくスタイリッシュに着地したものの、巨漢のデビル・ヒールの落下はそれだけでニゲ馬車が軋み馬たちもその衝撃に数歩よろけるほどだった。
魔界劇団−ビッグ・スター 攻2500
魔界劇団−デビル・ヒール 攻3000
「『そしてデビル・ヒールの効果を発動、ヒールプレッシャー!このモンスターが場に出た際、相手モンスター1体の攻撃力をこのターンの間だけ魔界劇団1体につき1000ダウンさせます。オルターガイスト・ドラッグウィリオン、その恐ろしき異形の魔女にはしばし弱体化願いましょう』」
オルターガイスト・ドラッグウィリオン 攻2200→200
「『さて。まずはこのターンもペンデュラム・スイッチの効果により、メロー・マドンナを特殊召喚です』」
光の柱からスカートの端を押さえつつ飛び降りた黒衣の歌姫もまた、その下で待ち構えていたニゲ馬車の座席へとすっぽり収まるように着地する。しかし当然それだけ座席スペースは狭くなり、ただでさえ巨漢のデビル・ヒールはやや居心地悪そうに身を縮めた。
魔界劇団−メロー・マドンナ 攻1700→1800
「『ビッグ・スターの効果発動、このターンに選択する演目は魔界台本「火竜の住処」。そして即座にこの火竜の住処を、デビル・ヒールを対象として発動!』」
それは台本というよりも、飛び出す絵本のように仕掛け満載の立体的な地図だった。ビッグ・スターから投げ渡されたそれに目を通したデビル・ヒールがその
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