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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第二十二話 襲来
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ウに愛(あい)たいの。さようなら少年」

「逃がすか!!舞い踊るのは我が所従!討滅せしは異類異形!因果断ち切る無尽の絶爪!!ストライクソウ!!!」

展開したビットが“爪”の字を描くような斬撃の嵐。

エネルギーを供給され、活性化したそれらはロロによって統制され、エネルギーを纏ったビットによって瞬く間に敵を斬り裂くSPスキル。

「愛(あ)デュー♪」

鏡による移動でビットの斬?を回避、そして自身の目的地に移動する。

「くそっ!!」

『あの人…変態さんかと思ったら結構シリアスな人だったね…と言うより急ごうアキュラ君!!結構時間食っちゃったよ!!』

「…ああ」

苛立ちながらもアキュラはダッシュとブリッツダッシュを駆使して遅れた分を取り戻そうとする。

貯水槽付近のバリアを展開するロボットを発見する。

「(ダッシュの加速を利用すれば奴の防御の隙間を縫ってロックオン出来る…)」

『行けー!!ぶつかれー!!アキュラ君!!』

「言い方は気に食わないが、言っていることは正しいな…」

『その気に食わない物言いするAI。プログラムしたのは、君自身だけどね…あ、あそこの敵はブリッツダッシュならロックオンしやすそうだよ!!』

パンテーラにはソウには勝てないと言われたが、紅き雷霆の完全制御こそは出来ずに蒼き雷霆の力で妥協したものの、高速戦闘を得意とするソウとの戦闘を意識したヴァイスティーガーと、父の形見であるボーダーのパーツを使って製作したボーダーUの連携ならソウにも勝てると言う自負がアキュラにはあった。

実際にソウのマッハダッシュに匹敵する速度と飛距離を持ち、更に発動に僅かな溜めが必要なマッハダッシュとは違い、ブリッツダッシュは溜めもなく縦横無尽に飛べる利点がある。

勿論ソウには雷撃鱗のホバリングによる一定時間の滞空移動とマッハダッシュを合わせて使えたりするので総合的な機動力は互角だろう。

そして進んでいると、GVとソウが発見した飛行兵器がアキュラの真上を通過していった。

「あれは…皇神の無人戦闘機・フェイザント?完成にはまだ程遠いと聞いていたが…」

『ええ、あれはエンジンの問題が未解決で、とても飛行出来る代物ではないはず…』

完成には程遠いはずのフェイザントが飛行していることにアキュラ達は疑問を抱くが、フェイザントが此方にミサイルによる攻撃を仕掛けてきた。

しかしビットがアキュラを守るように動き出し、バリアを展開して攻撃を防いだが、攻撃によって建物内部に落ちてしまうものの、ホバリングで落下速度を緩やかにしながら着地する。

『ご無事ですか?アキュラ様』

「無傷だ。“フラッシュフィールド”、あの悪魔由来の力だけあって中々の使い勝手だな」

雷撃鱗
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