暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第百二十一話 即位その七

[8]前話 [2]次話
「お前はそうした奴でもないしだ」
「そうしたこともしないか」
「それが民にもわかってな」
 それでというのだ。
「支持した」
「そういうことか」
「あんな奴がこの世界に来るとだ」
「皇帝どころかな」
「俺達の神器を持っていてもな」
 例えそうでもというのだ。
「私利私欲にしか使わない、それも汚いこともだ」
「平気でするか」
「あいつはそうした輩だ」
「それはな」
「誰でもわかることだな」
「相当な馬鹿でもないとな」
 それこそとだ、久志も答えた。
「わかるな」
「というかね」
 今度は留奈が言ってきた。
「あそこまでわかりやすい小悪党はいなかったね」
「ああ、小悪党っていうとな」
「そうでしょ」
「明らかに器が小さいな」
「小心で自己中心的でね」
「大きなものは持ってないな」
「そうした奴こそね」
 まさにというのだ。
「小悪党って言うのよ」
「その通りだよな」
「それで小悪党こそね」
 留奈はさらに言った。
「下衆いことをするのよ」
「汚いことをな」
「吐き気を催す邪悪も」
 そう言われる様な輩もというのだ。
「小悪党こそよ」
「多いか」
「そう、サイコ殺人鬼もそこに入るけれど」 
「そうでなくてもな」
「そうした奴にも種類があって」
 それでというのだ。
「ああした小悪党もよ」
「保身や私利私欲ばかり考えてか」
「自分のこと、目先しか考えていないから」
 だからだというのだ。
「もうね」
「汚いこともしてか」
「そう、非道なこともしてね」
「吐き気を催す様なこともか」
「するものよ、実際あいつはそうでしょ」
「ああ、リアルでな」
 実際にとだ、久志は留奈に答えた。
「そう言ってよかったな」
「総理大臣の時にしたことはね」
「遂には自分の政党にも見放されたしな」
 自身が総裁を務めている政党の要人達にもだ。
「行いのあまりもの薄汚さと醜さに」
「そうした奴は本当にね」
 実際にというのだ。
「こっちの世界に来ても」
「汚いことをするんだな」
「この浮島を救うとか」
 それこそというのだ。
「絶対によ」
「出来ないな」
「しようともね」
「考えないか」
「考えている様に見えても」 
 その実はというのだ。
「パフォーマンスよ」
「安っぽいな」
「そうしたことはね」
「やっぱりわかるよな」
「民からね、それで皇帝どころか」
 それこそというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ