第四章
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「かなりのことやな」
「そうかも知れないですね」
「ほな今夜墓地に行って来る」
「そうしてですか」
「実際にどんなものか見て来る」
こう言ってだった、梁はその夜ラザワウナスリンと共にその墓地に行った、神父も同行したのでそれは三人だった。すると。
墓地には怨念が立ち込め様々な種類のアンデット達が蠢いていた、梁はそれを見てラザラウナスリンに言った。
「こうした状況やとな」
「ああ、退治するしかないな」
「そやからな」
それでとだ、梁は自身の神具である二丁斧を出した。ラザワウナスリンも自身の神具ヘパイストスの鎚を出した。
「やるで」
「そうするか」
「数はかなりね」
ラザワウナスリンのもう一つの神具アテナの梟が言ってきた。
「二千はいるわ」
「それだけ死んでたんやな」
「疫病でね」
「及ばずながら私も」
神父も戦闘に参加すると言ってきた。
「宜しくお願いします」
「戦ってくれるか」
「アンデットには聖職者ですね」
「そやからか」
「ですから」
「有り難い、ほなな」
梁が神父に応えた。
「ここは」
「三人で戦いましょう」
「鐘はこの連中を気にしていたんや」
「それで動いていましたね」
「ああ、ほなその悩みの元を絶とうな」
こう言ってだった、梁はラザワウナスリンそして神父と三人でアンデットの大群との戦闘に入った。そうしてだった。
墓地のアンデット達を全て倒してからだ、彼はこんなことを言った。
「しかし鐘で鎮魂されてて」
「何でかやな」
「怨念からアンデットになったか」
この世界ではそうしたマイナスの感情からアンデットが出て来るのだ、それで梁もラザワウナスリンに話すのだ。
「それが気になるな」
「そやな」
「あの、これは」
神父は墓地の中であるものを見付けた、それは。
水晶だった、神父はそれを見て梁に話した。
「呪いがかかっている」
「そうした水晶やったな」
「はい、これは死者の怨念を恐ろしいまでに強くする」
「そうしたもんやったな、モンスターも呼び寄せられる」
「誰が置いたかわかりませんが」
「それ高価なもんや」
梁は眉を顰めさせて指摘した。
「呪いの中でもかなり強いもん入れててな」
「それだけにですから」
「そんなもんただ置くとかな」
梁はさらに言った、その不気味な黒い水晶即ちブラッククリスタルを見つつ。
「ないわ」
「左様ですね」
「もうな」
それこそと言うのだった。
「これは誰かがわかっててや」
「置いたものですね」
「間違いないわ」
「では誰が」
「巨人軍か?」
十星連合の領域の殆どの地域で活動しているテロリストではないかというのだ。
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