第三十一話「戦後」
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始者であり最高幹部連である円卓会議議長を務めるエリオット・ウッドマンである。
「所属人数、拠点一切不明。目的はナチスドイツの復活と千年王国の建国。それ以外はほとんど何も分かっていない謎の組織。吸血鬼の制作を行い人工精霊の研究もしているとの噂もある。…彼らが君の兄上を狙ったのは間違いないんだね?」
「はい。目的までは不明ですが恐らく霊力の封印をしているのを知っているものと思われます」
「もしそうなら彼らの狙いは君の兄上に眠る莫大な霊力か」
ウッドマンは大変な事態になって来たと頭を抱える。彼らの目的が不透明な今今何か起きても不思議ではなかった。
「…そう言えば墜落した空中艦から何か分かった事はあるか?」
「ええ。先ず、空中艦事態の性能は先に墜落したDEM社の空中艦やフラクシナスより上です。そのうえで大量の武装を持っている事から戦闘艦であると思われます」
「…これが一隻二隻ならいいが十隻、ニ十隻となるとかなりの規模の組織になるな」
「…そして、乗組員ですが全員死亡していました」
「…やはり【ベルセルク】やフラクシナスとの攻防が原因かね?」
ウッドマンの言葉に琴里は辛そうに報告を続ける。
「いえ、そうとは言い切れません。何故なら全員焼死体だったので」
「…何だと?」
「付け加えるなら爆発などの外部からではなく内部から焼かれています」
その報告にウッドマンは戦慄した。情報の漏洩防止。その為だとしても全ての人間を救助することなく見捨てた事になる。
「…負けは、失敗は許されないと言う事か。五河司令、君の兄上の事もそうだがこれから様々な困難が押し寄せるだろうが決して無茶をしないでくれ」
「…分かっています」
そう返事をした琴里にウッドマンは心配げな表情で見るのだった。
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